エゾクマノアシツキ

Acrocirrus muroranensis Okuda, 1934

レア度:めったに見ない

形態:体長は2~4㎝。生時の体色は淡い褐色で、各節の背面にはかすかに1本の横線が走る。前口葉は五角形で、ちょうど「むき栗」のような形である。眼は2対持つ。頭部の後ろの節からは、太い4対の触手(鰓とも書かれるが、原記載は単に「触手 tentacles」である)が伸び、頭部の感触手と合わせて、かなり特徴的な見た目である。近縁種には、本州に生息するクマノアシツキ A. validus、北海道に生息する A. uchidai があるが、両種とは、頭部後方の中央に隆起線がないことで識別できる。

生息域:

生態:

その他:タイプ標本の産地は室蘭(Okuda, 1934)。腹部にある疣足から熊手のように先の曲がった剛毛が生えており、これが「熊の足つき」という和名の由来になっているらしい。

2016年8月7日 りった
2016年8月7日 りった

引用文献:

  1. Okuda, S., 1934. The polychaete genus, Acrocirrus, from Japanese waters. 北海道帝國大學理學部紀要 2 (4): 197-209.