レア度:いつでも見られる
形態:本属は側面の体壁の上端(触手の付け根)に防御の役目を果たす「周辺球」をもち、また体壁の上縁の少し下に「吸着疣」という器官をもつ。本種はその中でも吸着疣の発達が著しく、よく体の周りに小石や貝殻片つけている。体色は非常に変異に富んでいて美しい。触手には直行する薄い色の斑模様があるものが多い。
生息域:葛登支では砂がたまる小さなタイドプールのような場所で、触手だけ伸ばしている姿をよく見かける。
生態:有性生殖と無性生殖によって数を増やすが、無性生殖はあまりしないようである。また、本種は野外の近隣個体に対して、周辺球による攻撃行動を高頻度に示す (高橋ほか 2003)。
その他:持ち帰るのは難しい。夜に行くとたくさん見かけるので、夜行性なのかもしれない(りった)。
引用文献:
高橋真智子・樋口真理可・和田哲. 2003. ヨロイイソギンチャク Anthopleura uchidai とヒメイソギンチャク A. asiatica における分布, 繁殖, 攻撃行動の比較. Bulletin of marine sciences and fisheries, Kochi University, 22: 53–60.