ナミイソカイメン

Halichondria panicea Pallas, 1766

レア度:いつでも見られる

形態:生時は黄緑~青緑色をしている。表面に開く大きな穴は水を吐き出す出水孔(大孔)であり、体表に水を取り込む入水孔(小孔)が無数に開く。全体に立ち上がったり、もっこりしていたり、または扁平だったりと形は安定しない。骨片は単純な棒のような形とされる。手触りは思ったよりもざらざらする印象。

生息域:世界中に広く分布する。

生態:体を通り抜ける水の流れを作り出し、体内の襟細胞で微生物や有機物を濾しとって食べる。海綿の仲間は基本的にこうした濾過食者である。

その他:イソカイメンの仲間は体色で明確に種が分けられているが、本種は従来黄色~緑色を呈するとされていた。それが近年分類学的検討がなされ、黄色型とされたものは骨片や出水孔の形態などと合わせ、キイロイソカイメン Hymeniacidon flavia として新種記載された(大谷, 2012)。

2020年8月 大友
2015年5月 りった
2015年8月 りった
2020年8月 山上これも?
2016年8月7日 りった
2016年8月7日 りった
2020年12月 大友フジマツモに付着していた小さなやつ
2021年3月 大友
2021年4月29日 りった
2021年10月21日 りった

引用文献:

  1. 大谷道夫, 2012. 大阪湾から採取した Hymeniacidon flavia Sim and Lee, 2003 (尋常海綿綱, イソカイメン科)の形態学的記載と新称キイロイソカイメンの提唱. 大阪市立自然史博物館研究報告 66: 1-7.