このページでは、私の推薦書をあげてみます。あくまで私の好みです。
《ゲド戦記》全6巻 、 ル=グウィン 、(岩波少年文庫)
最近亡くなったアメリカの女性作家によるファンタジー。青少年向けとなっているが、これはもう文学作品。大人でも十分読み応えのある、奥行きの深さ。十代のうちに必ず読んでおいて欲しい書物。(ジブリのアニメは原作を大幅に書き換えた全くの別物で失敗作、忘れること。)本書が気に入ったら他の大人向けSFにも手を伸ばそう。また、英検2級程度の英語力があったら原書で読みたい。《The Earthsea Cycle》 ル=グウィンの美しい英文を堪能しよう。《指輪物語》《ナルニア国物語》あわせて、三大ファンタジーと言うそうだ。
《銀河英雄伝説》全15巻、田中芳樹、(創元SF文庫)
アニメにもなった有名な作品。一冊読んだら次がたまらなく読みたくなって本屋に走る。田中芳樹の小説はどれも読みやすく面白いのだが、意外にも語彙が豊富で言葉の勉強になる。「民主主義が危機に瀕している21世紀を予言したような書物」と評されている。未完の大作《創竜伝》も。最近続巻が出てびっくり。
《ちくま小説入門 (高校生のための近現代文学ベーシック)》筑摩書房
高校生のために編纂された、意欲的かつ良心的書物。なんと言ってもハイセンスでおしゃれ。つまらん小説は決して出てこない。現代文解読の参考書であると同時に、優れた読書案内。あなたの世界は確実に広がる。同じシリーズ《評論入門》《評論選》《小説選》等もすぐれた書物です。高校生になったら、意欲的中学生にも、ぜひおすすめ。