数学は街歩き
散策して新しい街をおぼえる
散策して新しい街をおぼえる
数学の勉強は、新しい街を歩くことに似ています。たとえば、あなたが大阪の街を知ろうとしたらどうしますか。
まず、知っている人から話を聞きます。色々教えてくれるでしょう。大阪の街がどうできているとか、梅田に行くにはJRが速いけど、私鉄の方が安いとか。これが授業です。
また、ガイドブックと地図を見ますね。これにあたるのが教科書を読むことです。
電車や地下鉄の駅をおぼえます。これは、公式をおぼえるのに似ています。でもただ駅名をおぼえるのではなく、どうつながっているのかを一緒におぼえなくては意味がありません。
そして、実際に行ってみます。これが、問題を解くことです。最初は詳しい人と一緒に歩きます。これは例題を解説してもらうようなものです。でも、最終的に自分一人で街を歩いてみないと、本当に大阪の街はわかりません。これが家庭学習です。
難波グランド花月に行ってみることにします。梅田まで行き地下鉄に乗ります。これは公式を使うことですね。でも、駅からは歩かなくてはなりません。スマホのナビを使えば良い?タクシーに乗れば良い?これは問題集の解説をすぐ見てしまうのに似ています。自分で歩いて難波花月に行き着けば、駅からどんな風につながっているか、途中にどんなお店があるか同時におぼえることができます。何回か行くと、さっさと花月に行き着けるようになります。
迷うことも大切です。こっちに行くと道頓堀でグリコが見えるとか、通天閣はどちらの方向にあるとか余計なことも知ることができます。難波の街全体を成り立ちがわかってきます。難波の街を知るにはこれが一番の方法です。どちらに歩いたら良いか全くわからなくなり立ち止まってしまったとき、周りの人に聞いてみたり、ナビを見たりすればよいのです。いつも梅田からタクシー使っていたら何回花月に行っても、難波の街をおぼえられません。
慣れてきたら、今度は別のルートで行ってみたくなります。環状線難波駅で降りたらどうなるだろうとか。どちらが速いか、どちらが安いか。
難波花月行くにもいろいろな行き方がありますね。問題を解くのも同じこと。数学の勉強量は、問題を解いた数ではないのです。一問一問の解き方が大切です。しっかり時間を使い、試行錯誤を繰り返しながら解答に行き着いたなら、答を見ながら10問解くよりも質の高い勉強をしていることになるかもしれません。どうしたらよいかわからなくなって、最後に解説読んだとしても、これは最初から解説読むのとは大違いです。迷っている時間こそが貴重なのです。問題を解きながら、途中の風景を眺め数学の世界を頭に入れることが数学の勉強なのです。
友達と一緒に行くのも楽しいですね。二人で、ワイワイ話しながら大阪の街歩くと退屈しないし、一人で行くよりたくさん歩け、発見も多いと思いませんか。
数学の世界をゆっくり散策して下さい。(大阪の街のように。)結構楽しいですよ。