情報学部 情報メディア学科 西村広光
FPSゲーム(注)に上達するには、ただゲームを繰り返すだけで良いのでしょうか?
その答え探しに、ヒトの計測と、データサイエンスを活用します。ゲームプレイ中の視点変化や、心拍変化などの生体情報を測定し、ゲームスコア情報とあわせて分析することで新しい法則を見つけることができます。
注 一人称シューティング(First-Person Shooter)ゲーム。ゲームの世界をプレイヤーの視点で移動するのが特徴。
「再現できる環境」を作ってのデータ収集が大切です。視点情報は少し高価な機材が必要になりますが、心拍などの生体情報や、ゲーム操作の詳細情報は安価で簡単な機材とプログラムで取得できます。
また、ゲーム要素を少し変えて、それがヒトにどんな影響を与えるのかをデータを取得して調べることもできます。
答えがないデータ分析をすることが、このテーマの魅力です。
Excelを使えば、回帰分析を簡単に行うことができ、データの関連性を見ることができます。
決めた条件で、コツコツデータを集めることで価値あるデータの集まりを作ることができます。
そうしたデータを公開していくことも、世界の研究に貢献できる大きな一歩になります。
しっかり集め、公開し、先入観を持たずにデータを分析する力を養うトレーニングになります。
当たり前に思うことを、言葉でしっかりまとめて、「計測条件」を説明することの大切さを意識しましょう。
ただ「ゲームを30分させた」ではなく、
「起床後4時間経過のタイミングで、27インチのモニタに対して1.5mの距離で正対し、椅子に座った状態で30分ゲームを操作する。なお、計測期間は、これ以外のゲーム操作は一切しないこととした。」
といった条件がとても大切になります。
〇データを集めることの大切さと、プライバシーの問題の学習
〇普段の生活の中で、自分の生体情報を身近な装置で採取してみる
(スマートウォッチでの情報取得、スマホでの情報取得)
〇身近な生体情報を解析し、比較してみる(グループワーク)
〇ゲームトレーニングの対象と、訓練要素、測定要素を決めて試験的実験を行う(グループワーク)
〇試験的実験の課題を検討し、本実験計画を立てる(グループワーク)
〇継続的な本実験測定(グループワーク)
〇収集データの分析検討1(グループワーク) グループ内分析調査・まとめ
〇収集データの分析検討2(グループワーク) グループ間討論会
〇収集データの分析検討3(グループワーク) 外部討論会
〇発表資料にまとめる
〇最終発表会