自分のほうを見る彼岸花の群れにものともせず、祠の扉に手をかける者がいる。
一斉に開いた襖の先には、見慣れぬ防寒具を身に着けた男が立っていた。
…半分内臓の見えた大きな人形を抱えて。
「篝火と天の火からの届け物です」
「えっ、何それ」
「白療の人達が現実世界でウィンターバケーションの催しをやっているのは知っているかと」
「ここにもチラシが来たはずです、ネイネイの」
「そりゃあ知ってるけどよ、何で人体模型なんだよ。 えっ、模型だよなそれ?」
「人体模型です」
「そう…」
「スタンプ10個集めて手に入れたのは天の火なので、物についての言及は彼女とついでに保護者の篝火にお願いします」
「よく分からんがそういう事にしといてやる」
「で、無償で請け負った訳でもあるまい。いくらだ?」
「500電で。篝火に請求したらガラさんが払ってくれるという事で話を付けられました」
「500ね、はいはい」
「…あっ、ちょっと待て」
「?」 電の端末を出そうとして止まる
「100足すから下まで持ってって。ここに置かれても怖いじゃん」
「……………」
「呪い屋でも怖いとかあるのか…」 人体模型担ぎ直し
「怖いだろそんなのここにあったら。他に誰もいないのに」
「話し相手にでもすればいいのでは」
「人形は喋らんぞ。近頃のはそんなことも知らんのか」
「昨今の現実世界には、喋らないぬいぐるみと一緒に写真を撮ったり旅行する文化があります」
「近頃の鼠はそんな事も知らんのか」 地下に下りる
「そんな怖い文化あるのか…」
一つ下の階には、呪物が納められた棚がいくつも並べられている。
適当に空いてるところにでも並べておこう
「……………」 うわぁぁ……グロい……
1d100 うっかり壊さずに収納できるか (1D100) > 76
あ
あっ
模型を棚に押し込もうとした時、隣にあった何かを落としてしまった。
「……」 ゴミを見るような目で落ちた呪物見てる
1d5振って
1 泣き続ける人形
2 目のないお面
3 濁った宝石のペンダント
4 錆びた刀
5 小石
1d5 (1D5) > 2
こっっっっっわ
お面の目の部分はくり抜かれており、そこには暗闇だけがある。
それでもその呪いの面はあなたを見ている気がした。
「簡単に落ちるように雑に仕舞っておくなよ……」 拾う
1d14日間 あらゆる暗闇の向こうから視線を感じ続ける。たったそれだけの事だか、精神はじわじわと削られるだろう。
正月前なのに勘弁してくれよ~
1d14 (1D14) > 8
も~~~~
8日間ね
まぁ禍電街ではよくある事か、面も元の場所に戻して上の階上がります。
上階に戻れば、広い座敷の奥で先程と同じように店主が寛いでいるのが見える。
「片付けてきた。100電」
「ご苦労。そこの端末から回収していけ」
祭壇の上に、不釣り合いな電子機器が置かれている。チャージしてさっさと帰ろう。
周囲の暗闇を凝視しながら近付いて電の端末を当てる。 ピ
「毎度どうも」
「お前なんか触っただろ」
「……」
「その程度でよかったな」
「故意じゃない、人体模型を片付ける際に当たっただけだ」
「故意かどうかなんてのは関係ない。ま、気をつけることだ」
「……じゃあ棚をもっと片付けておくように言っておいてほしい」
祭壇に安い煙草一箱置いて帰る。
「そんなことしたところで、向こうに気に入られりゃ無意味な話…… おっ、煙草だ」
1d8振って
1d8 (1D8) > 8
祠から出た途端、視線を感じなくなった。
「……、……?」
「んだよ、脅しやがって……」 お向かいの自店に帰る
背後ではあなたを見つめるのをやめた彼岸花が、バラバラの方向を向いて揺れていた。
宅配屋さん:炙り屋(sona)