日本社会心理学会第6回春の方法論セミナー

社会心理学者のための時系列分析入門

セミナー概要

日時・会場

  • 日時:2019年3月21日(木・祝) 13:00~17:00 (12:30開場予定)
  • 会場:明治学院大学白金キャンパス 2号館2階2302教室

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講師

小森政嗣(大阪電気通信大学)

竹林由武(福島県立医科大学)

藤原健(大阪経済大学)

企画趣旨

昨今の技術的発展に伴って,時間とともに変化する時系列的な変数を簡単に入手できるようになってきました。このような時系列データの例として,次のようなものが挙げられます。

  • 経験サンプリング法等による自己報告の反復測定データ
  • 生理的指標や地理的移動を記録するウェアラブル端末によるログ
  • SNSをはじめとしてウェブ上に発信・公開されるタイムリーな情報
  • Kinnectなど非接触型の反応計測記録

これらのデータから(社会)心理的変数を抽出する際には,各時点のデータが独立ではなく以前の計測点のデータと強く自己相関していることに注意が必要です。またこれらのデータは,計測時に誤差が含まれやすいため,クリーニングに技術を要することも見過ごせません。

そこで今回のセミナーでは,時系列的なデータから意味のある情報を抜き出すための統計技術についてのノウハウを,具体的な事例とともに共有することを目指します。

概要

一言に「時系列分析」といっても「時間経過に伴う変化が見たい」,「複数の時系列間の関係(類似度/因果)が知りたい」,「多変量時系列データを要約したい」,「周波数構造が知りたい」と目的は様々で,またそれに応じて手法も様々です.前半では,時系列データの基礎に触れたうえで,時系列解析についてどのような分析法があるのか,時系列分析マップを示すことで全体像を素描します。その後,後半では具体的研究事例を取り上げた解説をします。

スケジュール・内容(予定)

13:00-13:15 企画趣旨説明

13:15-14:00 時系列データの基礎と時系列分析マップの紹介(小森先生)[当日資料]

14:10-15:00 目的別時系列データ解析手法の紹介(小森先生)

    • 状態空間モデル
    • 相関と因果の解析
    • 時系列データの分解
    • 周波数領域の解析

15:10-15:50 時系列データのGranger因果(竹林先生)[当日資料]

16:00-16:40 対人コミュニケーション研究における周波数解析(藤原先生)[当日資料]

16:40-17:00 質疑・まとめ

時系列めぐりマップ

tsmap.pdf