近年,生成AIの急速な発展は,研究や教育の在り方に大きな変化をもたらしている。
パーソナリティ心理学領域においても,尺度作成やデータ解析支援,教材開発など,多様な局面でAI活用が進む一方,その利用には方法論的・倫理的な留意点もある。
本企画では,①研究への実践的活用,②研究支援・論文執筆,③学生教育,④学会誌編集の4つの観点から,生成AIがもたらす可能性と課題を共有する。
AI技術と人間の協働が進むなかで,心理学の研究・教育の今後の方向性を議論し,発展への展望を得ることを目的とする。
佐々木 研一 先生(株式会社イノベーションゲート)
「生成AIを活用した心理尺度項目の作成—ChatGPTによる項目生成の信頼性・妥当性検証—」
心理尺度開発における項目作成は時間・労力を要する課題である。本発表では、ChatGPTを用いた項目自動生成手法を提案する。
プロンプト工学に基づき、役割指定・特徴生成・項目生成の3段階で質問項目を生成し、信頼性・妥当性を検証した実践事例を報告する。
合わせて、生成AI進化の最新動向を踏まえ、実務での活用可能性と課題を議論する。
松木 祐馬 先生(中部大学)
「研究支援ツールとしての生成AIの活用」
近年発展の著しい生成AIは,これまでは困難であったり膨大な時間がかかった作業を(それも短時間で)実装することを可能にした。
研究支援のツールとしても有用であり,実験刺激やコードの生成,論文執筆のための支援など様々な場面で活用され,研究における重要なツールの1つになりつつある。
本発表では,研究及び論文執筆を支援するツールとしての具体的な活用方法を紹介する。そして,実際の使用例に触れつつ,効果的な利用法と利用に伴う問題点についても議論したい。
浦田 悠 先生(大阪大学)
「心理学教育における生成AIの利活用」
生成AIの普及は,学生の学びを促進する可能性がある一方,剽窃・盗用や批判的思考の減退,出力の不確実性といったアカデミック・インテグリティ上の課題も顕在化させている。
本発表では,大学の心理学教育を対象に,学生による生成AIの適切な活用を教員がどう導くかという視点から,学習促進と評価の妥当性を両立させるための授業設計および運用上の対策を検討する。
あわせて,教員自身の教育改善や業務効率化に寄与する具体的な活用事例についても報告する。
小塩 真司 先生(早稲田大学 / 日本パーソナリティ心理学会 機関誌編集委員長)
「論文執筆と査読時のAI利用の動向」
近年,国外の出版社を中心に,論文著者と査読者へのAI利用のガイドラインや規程が定められるようになっている。
この報告では,これまでにどのような方向性の方針が進んでいるのか,またパーソナリティ研究ではどのような方向性で進むべきなのかを議論したい。
2026/03/15(日) 13:00-15:00
オンライン開催(参加申し込みをいただいた方向けに,後日,ZoomのURLを送付いたします)
申込締切:3/8(日)
どなたでもご参加いただけます。多くの方のご参加をお待ちしております!
大会外企画担当
解良 優基(南山大学)
閻 琳(美作大学)
向井 智哉(福山大学)
問い合わせ先:
本件についてお問い合わせ等がありましたら,担当委員の解良(以下の連絡先)までご連絡ください。
mkera[at]nanzan-u.ac.jp ※[at]を@に変えてください。