脳卒中を経験した方や高齢者の方々が、日常生活をより安全に、そして安心して過ごせるようにするためのリハビリテーションプログラムの開発に取り組んでいます。特に、転倒の予防や歩行の安定に深く関わる「バランス能力」に注目し、科学的な視点からその向上を目指しています。
バランス能力が低下すると、立ち上がる・歩く・方向を変えるといった動作が不安定になり、転倒のリスクが高まります。私たちは、こうしたリスクを減らすために、さまざまな体の動きや姿勢の変化を測定しながら、効果的なトレーニング方法を検討しています。
最終的には、より多くの方々が自立した生活を送れるよう支援することを目標とし、リハビリテーションの現場で実践できるプログラムの実現を目指しています。
近年、大学のユニバーサル化が進み、大学生の学びに対する意欲や関心はますます多様化しています。なかでも医療系の学生は、将来的に医療現場でチームの一員として働くことが求められるため、高い専門性に加え、患者さんや医療スタッフとの円滑なコミュニケーション能力が必要不可欠です。
さらに、医療従事者は、実習や業務の中で患者さんの死に直面するなど、精神的なストレスを抱えやすい環境に置かれることも少なくありません。こうした背景から、日本のみならず世界的にも医療従事者の離職率の高さが課題となっています。
私たちの研究では、医療従事者の離職を防ぎ、質の高い医療を安定的に提供し続けるために、医療系学生の学習意欲やストレス対処能力、コミュニケーション力といった要因を多角的に調査・分析する基礎研究を進めています。この研究は、医療人材の育成と定着に向けた効果的な支援策の開発にもつながると考えています。
学生アスリートは競技のほか、学業や進路、人間関係など多層的なストレスにさらされる。これらの心理的負荷はパフォーマンス低下や競技離脱の一因となり得る。本研究(こころ Lab for アスリート)では、メンタルヘルスの実態を縦断的に調査し、ストレス対処力や社会的支援の有無と成績との関連を多角的に解析。得られた知見に基づき、実践現場で導入可能なメンタルトレーニング・相談体制を提案し、競技力の向上と継続的成長を支援することを目指す。
高齢者のオーラルフレイルに関する研究
振動刺激による筋力、バランス能力に関する研究
マーカーレスモーションキャプチャーを用いたランニングの研究 などを行っています。