日本教育心理学会
第68回(2026)総会
会員企画シンポジウムHP
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Rスクリプト
認知診断モデルとは何か
ー個別化教育を支える診断的アプローチの最前線ー
株式会社イノベーションゲート 佐々木研一
早稲田大学 豊田秀樹
早稲田大学 武田大輝
早稲田大学 上田蒼斗
早稲田大学 木村颯汰
早稲田大学 谷口美紀
企画趣旨
認知診断モデル(CDM)は,学習者がどの属性を習得しているか/していないかを,項目反応とQ行列に基づいて推定する確率モデルである。総合得点による一元的評価では把握しにくい理解の偏りやつまずきを,属性ごとの習得・未習得として捉えられる点が特徴である。本企画は,こうしたCDMの基本発想を初学者にも理解しやすい形で整理し,代表的モデルの見方と使い分けを入門的に学ぶことを目的とする。
本企画では,認知診断の最小単位である属性,項目反応行列,Q行列,属性習得パタンを起点に,まずDINAモデルによって「非補償的」診断の考え方を確認する。続いて,A-CDMやC-RUMを通して「補償的」モデルを扱い,さらにLCDMによって主効果と交互作用の解釈へと進む。後半では,分析結果をそのまま鵜呑みにしないために不可欠な適合度評価と診断精度の考え方,および属性間の前提関係を扱う階層的属性構造を取り上げる。以上を通じて,CDMを「モデルを知る」段階から,「診断結果をどう読むか・どう使うか」という段階へ橋渡しすることを目指す。