陛下の誕生日を心からお祝い申し上げます。
令和の時代に入り、激動の時代を私たちは過ごしております。多くの子どもたちはその貴重な青春の時間を家ですごさなければなりませんでした。海外に目を向ければ露西亜と烏克蘭の戦争が行われ、円高、物資不足、電気代の高騰にいまも私たちは悩まされております。
まさに日本はこうした動乱の世の中、首尾よく舵を取りながら正しく前へと前進していかなければなりません。私たち国民は陛下の御心と一つとなりて、麗しい日本の未来を共に案じていきたいと願っております。
初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す
令和とはまさに古から伝わる日本の風景を子々孫々と紡いでいく意味があります。数えきれないほどの糸が折り重なりながら衣が成るように、先人が築いてきた無数の可惜物を背負うことで私たちはここに生きることができています。そして私たちはそれに満足することなく、積み上げてきたものを子どもたちへと分け与えていかなければなりません。陛下がご趣味とされている登山に例えるならば、明治天皇が遺された御製が私たちを奮い立たせてくれるものでありましょう。
大空に そびえて見ゆる たかねにも 登ればのぼる 道はありけり
例え、今の時代が歴史上日本の最も繁栄している時であったとしても、入相に朝朗の陽を懐かしむ時であったとしても、弛まぬ努力の上、この大日本を前に進めていく覚悟であります。これからも陛下が心身共に健康あられ、「登ればのぼる」為虎傅翼の道を歩まれんことを心からお祈り申し上げます。
翡翠の会 代表 小笠原 繁晴