JaDAS 2024

実体験を通した学び

日本でデザインやまちづくりを学んでいる学生を対象にデンマークで3週間のスタディプログラムを実施します。 AIの発達により、一瞬で美しいデザイン、見たこともない景色が生み出されるようになりました。この先AIのデザイン精度はさらに高まり、対象範囲はさらに広域になることは不可避です。いまデザインを学んでいる人が将来デザイナーとして活躍するために、身につけるべき能力とは何でしょうか?

実体験を通した学びは、他に代えられない価値があります。 コペンハーゲンをその目で見てその足で歩き、現地の人や共に参加した仲間と会話し、 音を聞き空気を吸い匂いとともに経験の全てを記憶に刻んでもらいたいと思います。 きっとその先の人生の選択に変化が訪れるはずです。

Brief

Your Learning

デンマークが世界一幸福な国と呼ばれること、住みやすい都市空間が形成されていること、公共建築において斬新なデザイン提案が実現されることは、全て同じ概念で説明することができます。それはHuman-Centred Design、当事者中心のデザインです。

今ではよく耳にするようになったこの言葉の本質は、日本ではなかなか捉えることができません。それは根本的に、デザインに関わる私達日本人のマインドセットが、当事者中心のデザインにアジャストされていないからです。

本プログラムでは、体験を通して少しずつその本質を見出し、実際のデザインに活かす方法をみんなで実践しながら模索します。

プログラム対象者

募集人数:18-20人

対象者:デザイン(分野は問わない)やまちづくりを学ぶ学生

※学生の期間がより限られている学生(B3,4/M1,2)を優先します。

※レクチャーなどは基本的には日本語に訳しながら進めます。ただし、英語でコミュニケーションをとる機会は必ずありますので、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢を持ってご参加ください。

参考資料

申込みには、モチベーションレター(日本語)やポートフォリオなどをまとめた参考資料を提出してください。

ファイル名:[申込月日_セイ_メイ](例:0620_ヤノ_タクミ)

・データ容量:2MB以内

・データ形式:PDF

・サイズ:A3横

※これは、2MBという限られたスペースの中で何を表現するかを投げかけるものです。2MBを超えるデータへのURLを資料に貼った場合、そのURLのデータは考慮しません。ただし、ウェブデザイン能力やプログラミング能力、動画編集能力等をアピールしたい場合に限り、それらのデータ容量に関係なく関連URLを資料内に貼ってください。

選考基準


※上記に加え、学年、専門分野の多様性やジェンダーバランスなどを考慮して選考します。

※「ドキュメントをフォームのオーナーと共有する権限がないため…」という文言が出る場合は、firefoxなど別のブラウザを使用してアクセスしてください。

2015〜2023年のプロジェクト

全体スケジュール

6.20 申し込み受付開始

6.23 23:59 一次募集締切

6.25 参加者決定通知(12-15人決定)

7.05 23:59 二次募集締切

7.07 参加者決定通知(4-8人決定) 

7.20or21 20:00 夜 オンライン説明会(全員)

8.08 09:00 プログラム開始

8.27 21:00 プログラム終了

費用

参加料:140,000円

その他ご自身で負担いただくもの:

- 航空券(momondoSkyscannerで探す人が多いです)

- 宿泊代(Danhostel, Urban Camper Hostel, Generatorがお勧め

- コペンハーゲン内での交通費、食費など

- 現地SIMカードまたはモバイルwifi

- 参加費振込時の手数料

- 旅行保険

※ 振込先などの詳細は、後ほどお送りするウェルカムレターをご確認ください。

スケジュール

宿泊先

希望者には、一般住宅の宿泊先を複数確保しています(7日チェックイン、28日チェックアウト)。

宿泊先の定員より希望者の人数が多い場合、抽選となります。

貸切の棟は原則として男女共同(部屋別)となります。

2.ノアブロの家 1部屋283,000円/人

3.アマーブロの家 2部屋4人(貸切100,000円/人

4.フレデリクスベアの家 2部屋4人(貸切) 98,000円/人

Design Project

Bispeengen Area Renewal

コペンハーゲン市では、特定の地域にて地域再生プロジェクトが実施されている。地域再生プロジェクトの対象地域に選定されると、市からの助成金で5年間にわたって様々な再生プロジェクトが実施される。ビスペンゲンは、2023-2028年にわたって地域再生プロジェクト体調地域に選定されており、初年度に作成された計画に基づき2024年から「Community」「Meeting Place and Connections」「Green Transition」の3つのテーマで事業が展開される。本デザインプロジェクトでは、ビスペンゲンのフィールドワークを通して課題やポテンシャルを見出し、3つのテーマ下で展開される様々なプロジェクトを支援するデザイン提案を行う。

ビスペンゲンは、コペンハーゲン市ノアブロ地区の西端部、ノーヴェスト地区、フレデリクスベア市との境界に位置する。約2200人が居住しており、半数が公営集合住宅に居住している。ビスペンゲン内には3つの公営集合住宅があり、その居住者の46%が低所得層に分類されている。また、中等教育を受けていない人口が23%であり、これらを含む社会的・経済的ファクターからコペンハーゲンの脆弱地区に指定されている。地域再生プロジェクトは、こうした社会課題を改善することを目的として推進されている。JaDASでは、デザインというアプローチを通して、ハードウェアとソフトウェアの両面を改善する提案を目指す。

The High Lane

ビスペンゲンには、2つの高架橋が存在する。1つは鉄道、1つは高速道路のための高架橋である。これまで、これら2つの高架橋が東西に地域を分断してきたが、現在これらの高架下をコミュニティを醸成する地として再生する構想が練られようとしている。この構想プロセスの一助として、周辺地域を調査し、高架下のポテンシャルを見出したうえで地域再生への仮説構築や、仮説を立証するためのテンポラリーな空間やプロジェクトの提案が求められている。

またコペンハーゲンは環境先進都市であり、これまで様々な環境政策が積極的に取り入れられている。一方ビスペンゲンは、コペンハーゲン市のなかで最も緑地の少ない地区の1つとなっており、新たなビジョンの提案には自然環境を豊かにするGreen Transitの視点も必須要素として求められている。

Work Place

私たちの活動拠点は、対象地域近くに位置するUNIONである。UNIONはコペンハーゲン市が所有するカルチャーハウスの名でもあり、その施設を使って活動する組織名でもある。UNIONは、1993年にノアブロ地区に設立されて依頼、長年にわたってデンマークの多文化共生のアイコンとなっている。20以上の組織が所属し活動しているほか、大小異なるスペースは様々な活動団体に開かれており、多文化共生に焦点を当てた市民主導の共創プロジェクトが年間400以上開催されている。

People

Organisers

Takumi Yano

Kanji:矢野拓洋/ Founder of JaDAS/ Co-founder of IFAS/ Assistant Professor at Toyo University, Faculty of Design for Welfare Society, Department of Human Environment Design. Graduated from Bath University Master of Science in the UK, worked in Denmark as an architect from 2014 to 2017 with establishment of JaDAS in 2015. Started Ph.D at Tokyo Metropolitan University in 2018. In addition, partner at Sotonoba. Communicator at City Lab Tokyo. Publication 'タクティカル・アーバニズム'(学芸出版: 2021), 'フォルケホイスコーレのすすめ' (花伝社: 2022).

Daniela Barrera

I am a Mexican architect who since 2014 I have been shaping my understanding of my role as an architect. In the Studio I founded in Mexico City, I had the opportunity to create proposals of different scales and typologies. For each program, site, and client, I sought to design through associative and critical thinking with the projects' social, political, economic, and environmental dimensions. My reflections on designing from equity and the impact of architecture on the life of territories, cities, and users, led me to apply to the Master's program: urbanism and social change, from which I just graduated this past June.

Marcus Løkke Borg

I am a Danish architect and recently completed my master’s degree in Architecture and Landscape at The Danish Royal Academy. My journey in this field has equipped me with fresh insights and innovative ideas. With hands-on experience in transformation projects and municipal landscape design, I am dedicated to enhancing urban spaces for community well-being. My studies included fieldwork in Japan, Mexico, Indonesia, and Iceland, making me adaptable with a keen eye for detail. Passionate about creating harmonious environments, I seek to explore green infrastructure solutions and am eager to collaborate on forward-thinking urban development initiatives.

Lecturers

Masahiro Katsume

Associate Partner at SHL

David Sim

Partner architect at Softer

Michael Ulfstjerne

Director at EAHR

Gustavo Ribeiro

Professor at KADK

Søren Nielsen

Partner architect at Vandkunsten

Professor at Aarhus school of architecture

Sisse Fassio Tjerrild

Project Leader at Copenhagen Municipality

Kim Lenschow

Arkitect at Offce Kim Lenschow

Ole Storjohann

Project Leader at COBE

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Trip

Aarhus

Malmo

Helsingor

Basic Information

Visa

デンマークはシェンゲン圏であるため、90日以内の滞在であれば日本人はビザを申請する必要はありません。スタディプログラム前後にデンマークを含むシェンゲン圏をご旅行される場合は、滞在期限が過ぎないようご注意下さい。

Insurance

渡航前に、海外旅行保険に加入しておくことを強くお勧めいたします。指定の保険会社等はございませんが、スタディプログラム期間をカバーするものであれば、多くの場合1万円以内で加入することが可能です。

Money

デンマークで使用されているお金は、デンマーク・クローネ(DKK, kr)です。1DKKは約20.1円(2023年6月現在)です。
デンマークはカード社会なため、普段現金を見かけることは多くありません。
ですが、まれにカードに対応していない店等もあるので、現金を準備しておくことをお勧めします。
ATMは、ほとんどの場合銀行の外壁に取り付けられており、24時間使用することができます。

Transport

主な交通手段は自転車です。自転車道が整備されているため、快適に移動することが可能です。

通常の生活は自転車で行ける距離で事足りますが、少し遠出をする場合には、公共交通機関を利用します。

首都圏で使われている公共交通は大きく分けて3つで、DSB、movia、Metroです。

DSBとMetroには自転車を持ち込むことも可能です。

地方では電車とバスが主な公共交通機関です。

土日はバスは一日一本しか走っていないことなどもよくあるので、注意が必要です。

Safety

デンマークは非常に治安の良い国で、夜も問題なく外出することができます。大きな犯罪などもあまり耳にしません。まち中でデモが行われても、暴力騒動になどに発展することは極稀です。しかしながら、スリなどに遭う日本人の被害届は跡を絶ちません。過去のJaDAS参加者にも被害にあった方がいます。安定した国であるため油断してしまいがちですが、あくまでも海外にいるということを忘れず、常に貴重品の管理を注意深く行うようにして下さい。

Climate

1年通して日本より気温の低いデンマークは、夏場は非常に快適に過ごすことができます。湿度も日本より低く、雨に濡れてもすぐに乾きます。寒暖の差が日本より激しいため、状況に合わせて気軽に着脱できる服装を準備しておくことをお勧めします。特に朝や夜は肌寒く感じることが多いので、上着を忘れずにお持ち下さい。