ひなたぼっこ ~小沼公道さん~
2024.2.24 ひなたぼっこに笠間市教育長、小沼公道先生をお迎えしました。
◎ 小沼先生のひなたぼっこを終えて
ボスとのご縁があり、2024年2月24日(土)に笠間市教育委員会教育長の小沼公道さんとのひなたぼっこを行いました。秋ごろから小沼先生とのひなたぼっこについての提案がありましたが、大学後期はみな忙しい模様で、メール等でやりとりを始めたのは冬からでした。12月と1月に1回ずつ、メンバーが笠間市教育員会に訪問し、直接小沼先生と対話をする機会を設け、どのようなひなたぼっこにするか考えました。
小沼先生のお話は、大学では聞けないような現場でのお話であり、いまの教育活動に対する考えが豊富でした。講演では「雪が溶けると何になる?」という質問がありました。多くの人は「水」と答えるでしょう。しかし、「春」も正解なのです。学校教育では、教科書や学習進度に合わせた回答が正答となり、それ以外の回答は不正解となることがあります。「春」と回答した人もまた正解であるとするのが、社会教育であると小沼先生は語りました。私は、たしかに理科という教科の中で話すとしたら「水」が正解であると考えるのが正しいと思います。しかし、「春」と回答してくれた子どもたちもそれはそれで正解であり、立派であると考え、その後に理科としての視点を持たせてあげることが教員として大切であると考えました。
前段が長くなりましたが、ひなたぼっこのテーマは『コミュニティ・スクールと教育イノベーション~本物にふれる教育の展開~』としてくださいました。第1部と第2部に分け、第1部では小沼先生の講演、第2部では小沼先生が大切だとおっしゃった質問に対する回答、及びディスカッションを行いました。
第1部では、はじめ小沼先生が2月に訪問したエチオピアのお話からでした。エチオピアの教育事情は日本に住んでいる私たちからすると、あまり想像がしづらいものかもしれません。1杯10円のコーヒー、売り子がティッシュボックスを10円で売る姿…、お金・行く場所・やることがない子どもたちが望んでいることは、「鉛筆とノートが欲しい」でした。心が痛いです。笠間市とエチオピアではオリンピックでのつながり、JICAを通して教師の募集をするようです。
さて、「コミュニティ・スクールと教育イノベーション」とありますが、これに対して小沼先生は様々な視点から取り組もうと考えています。「既存のものをぶっ壊す!」という考えがとても心に響きました。本物に触れること、本物の指導者にみてもらうこと、価値観は人それぞれ異なること、学校・家庭・地域間でのこと…。学校教育だけで終わらせないという点で、「コミュニティ・スクールと教育イノベーション」というテーマと結びつけられるのではないかなと感じました。生涯学習センターでの経験を活かした考えがそこにはありました。学校と教師だけの独りよがりではなく、学校・家庭・地域社会が連携を取って、子どもたちが成長するようにしなければならないと語っていました。そのうえで、「本物に触れる教育の展開」というのが大事であると熱弁していました。
最後のあるエピソードは、学校教育の限界を感じた小沼先生が社会教育の道に進むきっかけとして語ってくださいました。もし私がそのような(ここでは具体的に言いませんが)現場にいたとしたら、教員失格だなと感じると思います。社会教育の力は学校教育の限界を助けることができると考えます。再度になりますが、学校だけに閉じこもるのではなく、家庭や地域社会と連携を取って社会に開かれた学校づくりが必要であると考えます。
第2部では、小沼先生との打ち合わせの際に重要だと言ってくださった、質問に対する回答をしてくださいました。講義だけではなく、各自が思っていることをご本人様に直接訊くことの大切さを感じました。その後、3つのグループに分かれ講義を通して思ったこと・感じたことをそれぞれが話すディスカッションの時間を取りました。私のいたグループでは授業に関する意見で盛り上がりました。私は英語科の教員免許を取得しようと教職課程を進んでいるのですが、高校生の方がお二方いらっしゃいまして、英語の授業の改善点・こうなってほしい!といった声が聞けました。また、教育に携わっている大人の方とも対話をし、自分の知らない世界に突っ込む大切さ、試行錯誤する姿を生徒に見せること、など教員としての姿勢に関する意見をいただきました。
ひなたぼっこに参加するのは2回目であり、司会進行をするのははじめてという身でした。コロンブスの卵の会の仲間と協力したおかげで、小沼先生をゲストスピーカーとしてお呼びすることができたと思います。また、準備段階の後半には追加で2人の仲間がお手伝いとして来てくださいました。ここにて感謝の意を述べたいと思います。ありがとう。
コロンブスの卵の会の2023年度最後の活動となった、小沼先生のひなたぼっこでした。小沼先生にはご多用の中、私たちの活動に参加していただきありがとうございました。この場を借りて、御礼申し上げます。
2024年度の活動に向けて、前学期開始まで2023年度の振り返りをしようと考えおります。様々な活動を振り返り、教育に意欲のある学生として、かつ運営をする身として、さらに成長していけたらなと考えています。これからもコロンブスの卵の会の活動に参加していただければと思います。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
なたでここ