作業行動計測・支援
Sensing and supporting technologies for human activities
Sensing and supporting technologies for human activities
食農生産現場における栽培・労務管理作業を支援するための行動計測システムの開発に取り組んでいます.
植物栽培の生産性を最大化する上で,植物の生育状態が良好に保たれるよう生育状態を適切に把握・評価し,環境を制御することが重要です.しかし,これまで生育状態の評価は,生産者の目視観察と経験・勘に委ねられており,暗黙知のひとつとなっていました.
本研究では,植物栽培の生産性の向上と安定化を目的とし,ウェアラブルセンサを利用して生産者の視点と行動とを同時計測します.得られた両計測データから生育状態の評価に必要なパラメタと作業内容を抽出します.また,その結果から,生育状態と作業内容との相関(共起性)を分析することで,栽培管理作業における暗黙知を小型・安価に計測するシステムの構築に取り組みます.
これまでに,一人称視点の画像情報から植物棚の俯瞰画像を作成する手法,ならびにYOLOを用いた果実個数の推定手法を検討しました.日光による明暗差や果実同士の重なりによる誤検出を低減するよう学習手順を検討した結果,目視による計数結果と推定結果がおおむね一致する結果を得ています.現在は,作業者の行動情報の計測や,俯瞰画像を自動作成する手法,温室内全体の植物の生育状態を自動計測する手法など開発に取り組んでいます.
[Reference]
長浩輝, 秋月拓磨, 戸田清太郎, 高山弘太郎, ``一人称視点画像を用いた果実個体数計測手法の検討,'' 2022 年度日本生物環境工学会東海・北信越支部合同支部大会(11月26--27日, 名古屋女子大学)