私たちの想像を超える緻密で複雑な脳の世界。
その謎めいた世界を探索する女性研究者が脳科学の最前線をご紹介します。
Q&Aコーナーでは脳に関することから、将来についての悩みまで、
女子生徒のみなさんが知りたいことをご質問いただけます。
ぜひ気軽にご参加ください。
開催日時
2023年3月19日(日)14:00-16:00
13時50分から入場可能
参加費無料
オンライン開催 Zoom ウェビナー
※ウェビナーIDは当日開催時間までにお送りします。
対象 女子中高生、保護者、教員
プログラム
14:00-14:05
概要説明「ニューロインテリジェンスってどんな研究?」
14:05-14:35
講演1 木村 梨絵「繰り返し見た画像が見にくくなっても知覚できる脳の仕組み」
14:35-15:05
講演2 バーベア モニカ「ビデオゲームで言語学習を簡単に!」
15:05-15:57
Q&Aコーナー ~疑問に思ったことを質問してみよう
講演に関する質問や女子中高生のみなさんの将来に関することなど幅広く取り上げて研究者が回答します。
15:57-16:00
ご案内、閉会
登壇者
木村 梨絵
東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN) 特任助教
繰り返し見た画像が見にくくなっても知覚できる脳の仕組み
繰り返し見た画像であれば見にくくなっても知覚できる脳のメカニズムを明らかにした最新の研究成果をご紹介します。研究では、ラットに縦縞と横縞を判別する課題を繰り返し学習させたところ、コントラストを下げて見にくくしても縞の向きを判別することができるようになりました。この課題を遂行するラットの視覚野の神経活動を記録した結果、見にくい画像に強く応答する神経細胞が学習後に増加して、見にくい画像の視知覚に貢献していることがわかりました。この脳の柔軟な情報表現について一緒に考えます。
バーベア モニカ
東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN) 特任研究員
ビデオゲームで言語学習を簡単に!
ヒトが生涯にわたってどのように言語を学習していくかを研究しています。特に、幼児期から児童期、成人期にかけて発達する認知メカニズム、そして人生の後半に第二言語のネイティブレベルの熟達を困難にする認知メカニズムの特定を目指しています。最終的にはどの年齢の学習者でも第二言語のネイティブレベル能力を習得できるようなビデオゲーム開発を目標としています。こうした認知科学、教育実践、そしてアートデザインを結びつける研究をご紹介します。
IRCNはどんな組織なの?
IRCNは2017年に文部科学省のWPI(世界トップレベル研究拠点プログラム)に採択された東京大学の研究機関です。「ヒトの知性」の成り立ちの解明とヒトの脳の発達原理に基づくAI(人工知能)の創造を目指して研究しています。