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磁気共鳴法の歴史
ある技術について考えるためにはその技術の発展の歴史を知ることが重要である。 技術の発達は無秩序に起こるものではなく必ず何らかの必然性に裏打ちされており、その流れを分析することにより研究開発におけるさまざまなヒントが得られる。また、ある時点で技術的問題点と考えられていた要素の中に新技術の種が含まれている場合もある。磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging : MRI)は核磁気共鳴法(nuclear magnetic resonance: NMR)が発展して成立した技術であるが、自然科学におけるさまざまな分野と関わりをもって発達してきた。特にMRIは医学における診断技術に画期的な影響を及ぼした。 研究面では認知心理学や教育工学とも関連を持ちはじめており、産業技術開発や各種の非破壊検査への応用も考案されている。MRI の発展は多分野に由来する要素技術を融合する技術革新のケース・スタディとして非常に興味ある歴史を持っている。今日では磁気共鳴法は物質の構造分析の手段や生体の非侵襲的計測の手段として、医療技術として不動の地位を確立している。
【文献】
中井敏晴、他、NMR からMRI、そしてfMRIへ-その医療福祉技術への応用、電子技術総合研究所彙報.63 (3)、115-130、1999 (2000年までの歴史)
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