fMRI発展の歴史
MRI装置を用いた生体機能計測法を核磁気共鳴機能画像法(fMRI)と呼び、脳機能計測への応用で注目されている。BOLD法によるfMRI計測の背景となる、血液の酸素飽和度と緩和時間の関係については古くから指摘されていた。しかし、それを脳機能計測に応用する応用原理としてBOLDコントラストの概念を確立した小川らの功績は大きい。また、実用的な計測法としての成立という面では、超高速撮影法(EPI)と超高磁場装置の開発という二つの技術的な進歩が相次いで実現したことが重要であり、特に、超高磁場装置はfMRIを用いた脳機能研究の初期の段階から重要な役割を果してきた。
我が国におけるfMRIの研究開発は、1983年に電総研の亀井が発表した差分法による聴覚刺激による脳機能計測にはじまる。これは、現在主流となっているBOLD法とは原理的に異なるが、世界に先駆けてMRIによる脳機能計測の概念を提唱した点が意義深い。