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立体視による3次元立体可視化システムの開発
概要
超高分解能の大容量画像データの可視化を容易にするために、専用のハードウェアを 用いた実時間3次元立体画像提示装置を開発した。このシステムは、256の3乗の画 素数を持つボリュームデータを12Hzの画像更新レートで立体表示し、表示方向、レベ ルやウィンドウ、透過度などの表示パラメータの変更をほぼリアルタイムで行える性 能を持つ。本システムとfMRIを用いて、3次元画像データを立体視する場合に問題と なる両眼手がかりの不足を補うための、単眼手がかりの意義を調べる実験を行なった。
目的
X線CT装置は医療においては欠かせない診断機器であり、MRI装置が発達した現在においても、MRIでは充分に表現できない肺や腹部臓器の診断において重要な役割を果している。しかし、現在のX線CTの技術では平面断層像しか得られず、体軸方向の分解能は低い。本研究では新世代の高速コーンビーム3次元X線CT装置を開発することにより、胸部、腹部等の広い領域や、心臓や肺のような動きのある臓器の鮮明な3次元画像を短時間で撮影を行うことと、高精度の3次元画像診断を実現し、疾患の早期発見と医療の効率化、経済化をはかることを目標とする。
当研究室担当部分:
コーンビームCT画像の分解能の向上と、従来のX線CTによる画像と比較した画像の特質の評価を行う。高精度の3次元立体画像診断システムを実現し、疾患の早期発見と医療の効率化、経済化をはかる。
・疾患の早期発見のための、画像診断の高度化
・手術の術前シミュレーション、術後評価 (volumetry)
・立体視診断システムの実用化
・可視化技術(VR)
・NEDOプロジェクト:高速コーンビーム3次元X線CT装置の開発
研究計画
高速コーンビーム3次元X線CTシステムにおいては、1秒のスキャン時間に1000 x 1000 x 1000という高分解能画像を得ることが可能となり、特に胸部(肺、心臓)や腹部臓器を対象とした検査では、病理的所見と結び付いた画像診断が実現されると期待されている。本研究では、コーンビームCT画像の分解能の向上と、従来のX線CTによる画像と比較した画像の特質の評価を行うとともに、10003という3次元画像データを用いた画像診断において、1000もの断層面を含む画像データを用いた画像診断を効率的に行うための可視化方法の開発をおこなう。さらに、立体視による画像診断システムを開発し、その有用性について検証した上で、高速コーンビーム3次元X線CTにより得られた高分解能画像の臨床診断における有用性を評価する。
背景
近年MRIの技術が進歩し、画質の向上だけでなく、さまざまな情報を持った画像コントラストが得られるようになった。しかし、MRIでは骨組織に関する情報は全く得られず、磁化率効果のため肺や消化管のような含気性でかつプロトン密度の低い臓器については充分な情報が得られない。また、医療現場ではペースメーカー等の生命維持装置や整形外科で用いられる金属性デバイスが体内に存在するとMRI検査が困難であるケースも少なくない。X線CTはMRIでは充分に表現できない疾患の診断においてなお重要な役割を果しているが、現在のX線CTの技術では平面断層像しか得られず体軸方向の分解能は低い(注1)。
そこでX線CTおいて体軸方向の空間分解能を 高速コーンビーム3次元X線CTシステムでは、MRI像のような自由な断層方向の画像構築が可能となる。高速コーンビーム3次元X線CTシステムでは1秒のスキャン時間に1000 x 1000 x 1000という高分解能画像を得ることが可能となり、特に胸部(肺、心臓)や腹部臓器を対象とした検査では、病理的所見と結び付いた画像診断が実現されると期待されている。しかし、その画素数の多さのゆえ、従来の断層表示法では、高精度の情報を有効的に表示することができない。また従来の3次元表示法は疑似的な立体像であり、臓器の状態や病変の広がりを空間的に提示する上で限界があった。従って本研究開発では1000^3という3次元画像データを用いた画像診断において、1000もの断層面を含む画像データを用いた画像診断を効率的に行うためにVRの技術を用いた高分解能3次元診断システムを開発し、臨床画像診断の高度化のために供する。
注1:本プロジェクト提案当時(平成8年時点)
開発結果
立体視による画像診断システムを開発し、その有用性について検証した。
立体視条件最適化のための脳機能計測:
超高磁場(3T)MRI装置を用いて、脳機能計測(fMRI)におけるデータ収集アルゴリズム、その計測データの信号・雑音比の改善法、脳賦活データの立体表示法に関する研究を行い、再現性にすぐれた高感度脳機能計測系を確立した(測定の標準・校正)。これらの成果に基づいて、ヒトの追視、立体視、運動視などの視覚認知機能を計測した。
文献
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