量子情報と宇宙
2019年9月27日,9月28日 場所:名古屋大学 ES館 ES035号室
目的など
量子情報理論は様々な分野においてその重要性が高まっています.特に,最近のAdS/CFT対応に関連した発展には目覚ましいものがある一方で,インフレーション宇宙論においては宇宙の大規模構造の起源は量子ゆらぎにあるという考えが標準的になっています.もし,それが事実であれば,インフレーション中につくられた量子ゆらぎがもつ量子情報を何らかの観測によって捉えられないかというのは,自然な問いかけであると思われます.
本研究会は,広島大学(2017年度)「曲がった時空上の場の量子論と量子情報」,神戸大学(2018年度)「量子情報と宇宙」で開催された研究会の続編です.この研究会では,「量子情報と宇宙」に関係する話題をざっくばらんに議論し,新たなアイデアを生み出すことや,共同研究へのきっかけをつくることを目的としています.
予定:
9/27
13:00- 早田(神戸大)重力場の量子性検証実験
14:30- 菅野(大阪大)原始重力波の量子性の検出
16:00- 松村(名古屋大)Quantum Discordから見た原始重力波の定在波的性質
18:00- 懇親会
9/28
10:00- 森澤(大阪市大)Loop gravityとcomplexity
11:00- 辻村(名古屋大)RT-surfaceとnull wave front
昼食ならびに今後についての打ち合わせ
13:30- 山本(九州大)曲がった時空上の場の量子論と一般化された揺動散逸関係
15:00- 上田(広島大)Dirac場のMinkowski真空状態の解析
話題:
- 原始ゆらぎの量子性とその観測可能性の検討
- 宇宙におけるエンタングルメント
- 検出器モデルとentanglement harvesting
- wave opticsとRT formula
- その他 量子宇宙論の話題,量子情報に特化した話題 etc.
過去の履歴:
第1回:広島大学 2017/6/9, 6/10
第2回:神戸大学 2018/6/8, 6/9
世話人:山本(九州大),早田(神戸大),南部(名古屋大),菅野(大阪大)
参加者:松村(名大),辻村(名大),森澤(大阪市大),上田(広島大),新井(お茶大)