2023年3月22日 (水)
稲葉寿教授退職記念・竹内康博教授退職記念 with delay
研究集会
~数理生物学・数理人口学・数理疫学~
開催場所: 東京大学大学院数理科学研究科・大講義室/Zoom (ハイブリッド)
2023年3月に東京大学を退職される稲葉寿先生と、2020年3月に青山学院大学を退職された* 竹内康博先生のご退職を記念して開催される研究集会です。
* 新型コロナウイルスの流行のため、竹内先生の退職記念集会は延期されており、今回合同開催する運びとなりました。
稲葉 寿 Hisashi Inaba
東京大学大学院数理科学研究科教授
1957年11月神奈川県茅ヶ崎市に生まれ.1982年3月京都大学理学部数学系卒.1982年4月より1996年3月まで厚生省人口問題研究所勤務.1989年11月ライデン大学Ph.D.取得.1996年4月東京大学大学院数理科学研究科助教授となり、2014年4月より同教授.2004年日本人口学会学会賞,2021年現象数理学三村賞を受賞.日本数理生物学会会長(2019-2020),日本人口学会会長(2022-2023).人口と感染症の数理モデルの研究を行っている.
竹内 康博 Yasuhiro Takeuchi
青山学院大学理工学部客員教授・静岡大学名誉教授
1974年京都大学工学部数理工学科卒業、1976年京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修士課程修了。1979年同専攻博士課程修了。1979年9月京都大学より「Stability Analysis of the Generalized Volterra Type」で工学博士取得。1979年4月―1979年11月静岡大学工学部共通講座講師、1979年12月―1994年8月静岡大学工学部共通講座任助教授、1994年9月―2006年3月静岡大学工学部システム工学科教授、2006年4月―2012年3月静岡大学創造科学技術大学院教授、2012年4月―2020年3月青山学院大学理工学部教授、2020年4月より現職。1986年・1992年イタリア・ウルビノ大学、1987年−88年カナダ・アルバータ大学にVisiting Professorとして滞在。常微分方程式や時間遅れをもつ微分方程式の定性理論研究と生態学・免疫学・感染症学などの生物学・医学の諸問題を数理モデリングとその解析を通じて解明することを目指している。
招待講演者 Invited speakers
Nicolas Bacaër
Institut de Recherche pour le Développement, France
Nicolas works in a research institute in France that focuses on tropical areas. After studying mathematical models for vector-borne diseases, HIV and tuberculosis, he spent much time on models with periodic coefficients, with a special emphasis on the basic reproduction number. In recent years he became interested in translation issues. His cooperation with Professor Inaba inludes three articles and one book.
Malay Banerjee
Professor at the Department of Mathematics and Statistics at IIT Kanpur, INDIA
Main research interests include mathematical ecology and epidemiology, nonlinear dynamics, and spatiotemporal pattern formation. The current research focuses on the dynamics of the models with slow-fast time scale and integro-differential equation models with nonlocal interaction terms.
Odo Diekmann
Emeritus Professor in Applied Mathematics at Utrecht University, the Netherlands
Odo Diekmann is a Honorary Editor of the Journal of Mathematical Biology. His interests are reflected in the titles of the following three books, of which he is a co-author :
i) The Dynamics of Physiologically Structured Populations, with Hans Metz;
ii) Delay Differential Equations: functional-, complex- and nonlinear analysis, with Stephan van Gils, Sjoerd Verduyn Lunel and Hans-Otto Walther;
iii) Mathematical Tools for Understanding Infectious Disease Dynamics, with Hans Heesterbeek and Tom Britton.
Wanbiao Ma
Professor (University of Science and Technology Beijing, USTB), China
PhD in Engineering (Shizuoka University, Japan). Main research fields: stability theory of delay differential equations and mathematical modeling in biology and medicine. Now he is also a member of the Council of Chinese Mathematical Society (CMS), and once served as the vice president/secretary-general of Professional Committee of Mathematical Biology of CMS.
岩見 真吾 Shingo Iwami
名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻教授
2005年大阪府立大学工学部数理工学科卒業、2007年同大学院工学研究科電子・数物系専攻博士前期課程修了。その後、静岡大学創造科学技術大学院自然科学系教育部環境・エネルギーシステム専攻に編入し、1年間短縮して2009年博士(理学)を取得。2009年以降、日本学術振興会・特別研究員PD、科学技術振興機構さきがけ研究者を経て、2011年九州大学理学研究院生物科学部門准教授に着任。2015年には仏国のINSERMにVisiting Professorとして滞在。2020年より現職、名古屋大学大学院理学研究科理学専攻生命理学領域教授。数理モデルとコンピュータシミュレーションを駆使し、異分野にまたがる生物学研究を進めている。
佐々木 顕 Akira Sasaki
総合研究大学院大学・統合進化科学研究センター教授
数理モデルをもちいて病原体の進化疫学や防除戦略などについて研究しています。
西浦 博 Hiroshi Nishiura
京都大学大学院医学研究科教授
感染症の数理モデルを利用した流行データの分析や流行動態の捕捉を専門に研究をしています。新型コロナウイルス感染症の対策デザインで数理モデルが話題になりましたが、普段は1つひとつとてもマニアックで地味な研究に取り組んでいます。
タイでの留学中に部屋でドリアンを食いながらイナバウアーにメールで進路相談してから20年、竹内さんとはドイツ留学中にドレスデンの学会で会場外の喫煙所近くでご挨拶してから17年くらい、とうとうお2人とも御退職かと思うと本当に寂しいです。けれど、まだまだお2人とも研究を活発にされるものと期待しています。お2人のご功績で、日本人の間で感染症数理モデルの研究基盤が作られ、そのユーザーは大規模に拡大しました。今後の未来に果たさないといけないことを忘れずにバトンリレーをしていきたいと思います。
森田 善久 Yoshihisa Morita
龍谷大学先端理工学部教授
古くは時間遅れ微分方程式の周期解の分岐問題の研究に端を発し,現在は反応拡散方程式のパターン形成・ダイナミクスに関連する数学的な研究に取り組んでいます.
これらの研究はしばしば数理生物モデルから出発しており,⻑年に渡り数理⽣物学分野で活躍され,⼤きな貢献をなされてきた稲葉先⽣,⽵内先⽣との不思議な縁を感じています.お二方にはまだまだ活躍して頂きたいです.
会場 Venue
[会場名] 東京大学大学院数理科学研究科・大講義室(* 駅側から一番奥の地階)
[住所] 〒153-8914 東京都目黒区駒場3-8-1
【アクセス】駒場東大前(京王井の頭線)より徒歩3分
渋谷 (JR山手線等) から京王井の頭線 (吉祥寺方面) で2駅 (2分)
下北沢 (小田急線) から京王井の頭線 (渋谷方面) で2駅 (2分)
ご参加を希望される方は、以下のボタンよりお申込みください。
*1 招待講演は現地でのみ聴講可能です。外国人の招待講演者は全員 Zoom で参加する予定ですが、配信は行いません。
*2 稲葉先生と竹内先生の講演は Zoom での聴講も可能です。配信内容の撮影・録音・録画はご遠慮ください。
*3 申込期限:2023年3月3日(金)