HOSOO architecture

細尾直久氏 による 美しい建築


一つひとつの工芸技術が持つ個性や素材の質が

生き生きと引き出された空間の調和を設計する

建築設計の核心をそこに置く細尾直久氏の代表作

「HOSOO RESIDENCE」

「HOSOO FLAGSHIP STORE」を見学します。

細尾氏とのフランクな会話も楽しめる、

稀有な機会ですので、是非ご参加ください。

日時・集合場所:

20221022 日 (土) 

午後 2 時~

烏丸御池交差点北西角

(ハローワーク烏丸御池庁舎前) 集合

参加費:1,000円 ※建築士会員は 2,000円

見学予定建物_

①14:00~ HOSOO RESIDENCE


京都は旧市街の路地裏に位置する、大正時代からの長屋町家の一角を宿泊施設へと改修した。狭い路地のなかで一望透視できる引きの視点がない街区の文脈を、建築の内部に持ち込んでいる。どの場所においても、各部屋が互いを隠し合いながらも奥行きを垣間見させ、空間が接合されている。

建築の外部は伝統的な町家の体裁を踏襲している一方、内部は現代のデザインによってつくりかえている。土壁という伝統的な素材を一貫して使用することによって、外部と内部の印象を分断することなく、繋ぎ止めている。

土壁は様々な色合いや質感を呈し、光を鈍く反射、拡散させる効果を持つ。多彩な土壁が、空間の区切りとしてだけでなく、反射板として挿入されることによって、光の移り変わりに沿って、建築は刻々と表情を変えていく。



見学予定建物_

15:00~ HOSOO FLAGSHIP STORE


京都の旧市街に立地する、染織・きもの文化を発信する拠点としての本社社屋である。

来場する人々が安心して親密に交流することのできる「サロン」としての内部空間をつくり出すため、版築塀や墨漆喰の外壁によって建築を包み込んだ。

建築の内部は周囲から隠されているが、塀の間から突然抜け開ける視界と、外壁を走り、内側へと吸い込まれていく金箔目地の流れによって、街路の歩行者は建築の内部へといざなわれる。

伝統的な景観が期待される街区において、墨漆喰や金箔、版築塀といった、京都で伝統的に使われてきたマテリアルそのものの質感によって、歴史の継承を表現することを考えた。

引きの視点においては寡黙な外観を持つ一方で、寄りの視点においては細やかなディテールや物の質感、肌触りによって、饒舌な表情が立ち現れ、「引き」と「寄り」の見えがかりの落差が感じられるよう配慮されている。


建築家_HOSOO architecture 細尾 直久氏

1981年ミラノに生まれ、京都で育つ。洛星高等学校卒業。

近畿大学国際人文科学研究所で柄谷行人氏、岡﨑乾二郎氏に師事しながら、

理工学部建築学科卒業。ミラノ工科大学留学を経て、David Chipperfield Architectsに勤務。

イタリアから日本へ帰国後、2015年京都にてHOSOO architectureを設立。

一級建築士。noteで「工芸建築論」を執筆中。