春学期は6月25日に防衛省防衛研究所の石田智範さんを講師としてお招きして、朝鮮半島と日本の安全保障について講演していただきました。北朝鮮の脅威が増す中で果たすべき役割は何なのか、仮に朝鮮半島有事になった際、日本がどのような選択肢を取るのかを朝鮮半島を巡る歴史や過去に結ばれた条約を交えつつ解説していただきました。また、講演の最後の質疑応答の時間では、日頃の報道で疑問に思っていたことをお聞きし、貴重な知見を得ることができました。
毎回の活動内容としては、各個人が関心を持っていることについての10分間のプレゼンテーションや、課題図書を5、6人で輪読して行うグループプレゼンテーションをしています。春学期には「戦後日本の安全保障」(千々和泰明著 中公新書)と「現代日本外交史」(宮城大蔵著 中公新書)を読みました。
今回のゼミ合宿を通じて、沖縄の軍事基地を探訪したことは、国際政治と安全保障を学ぶ学生として非常に意味深い経験でした。沖縄が日本の防衛戦略においてどれほど重要な位置にあるかを直接確認し、現場で自衛隊の役割を理解することができたからです。
まず、宮古島駐屯地では、日本の陸上自衛隊が遂行する様々な任務と、沖縄地域で担っている重要な役割を学ぶことができました。特に、宮古島が地政学的に非常に重要な位置にあり、それによって軍事的戦略地として活用されていることを直接確認できました。
次に訪問した航空自衛隊宮古島分屯基地では、空軍の役割と日本領空防御の最前線での任務遂行について学びました。この基地は、日本の防空システムや航空自衛隊の対応能力をより深く理解する機会となりました。
最後に訪れた那覇基地は、日本の南西部地域の防衛において重要な役割を果たす基地です。ここで航空自衛隊が日本本土と周辺地域をどのように保護するのか、そして迅速な対応能力がどのように発揮されるのかについての重要な情報を得ることができました。
今回の探訪を通じて、日本の防衛戦略と自衛隊の役割に対する理解が大きく深まりました。教科書や講義で学ぶのとは異なり、現場で直接見聞きした経験は非常に生々しく感じられました。また、軍事基地を探訪しながら感じたのは、国際安全保障問題が非常に複雑で多層的だということです。一国の防衛戦略が単純な軍事力だけでなく、地域的特性、歴史的脈絡、外交的関係など多様な要素によって決定されることを直接実感しました。
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