青山学院高等部14期卒業生

清瀬 雅子 さん

 パイプオルガンについて説明を求められる際に私はいつも、ヴァイオリンに例えて次のように表現します。


 *ヴァイオリンの木製胴体は建物(PS講堂の音響空間)

 *弦は音源(パイプオルガン)

 *弓は弾き手(オルガン奏者)


 何故ならば、パイプオルガンは楽器そのものだけでなく、設置する建物の形、容積、内装材や座席数に至るまでが音響に良い影響を与える大切な条件であるからです。

 築10年になるPS講堂はコンクリートも乾いて良い響きに整えられてきています。さて、問題の楽器ですが、毎日の礼拝で生徒が歌う讃美歌を支え導き、また前奏曲や後奏曲に於いて力強いエネルギーと心の平安を醸し出す、豊かな響きを持つ楽器の導入を願っております。そのために私はパイプオルガン導入プロジェクト委員会の専門委員の役を果たすべく努力しております。現在高等部には20数名のオルガン専門教育を受けた卒業生がいます。その方々がそれぞれオルガニストとしての学びと経験を活かして高等部のオルガン設置の為に力を注いで下さるようにお願いいたします。新しいパイプオルガンと共に、次の時代の方々も益々素晴らしい「弓」となることを心から願うばかりです。