2022/12/17
毎週土曜日恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「日本は捕鯨をやめるべきである。賛成か、反対か。」でした。
今の子供たちは、捕鯨についてはなかなか身近に感じられることではありません。
私は小学生の時に給食で出ましたが…。
捕鯨に関しては、日本が悪者になっているのですが、日本の食文化としても継続させるべきかどうか、考えてみたいと思います。
さて、生徒たちの意見です。
クジラは個体数回復のペースが遅いため、絶滅してしまうから。
クジラの捕獲方法が残酷だから。
捕鯨を禁止している国があるから。
クジラが絶滅の危機に瀕する可能性があるから。
クジラを食べる必要はない。
燃料としての鯨油が必要なくなったから。
捕鯨をやめている国の方が多いから。
味に好き嫌いが分かれるから。
捕鯨により絶滅に追い込まれたクジラがいるから。
牛肉などクジラ以外の肉もあるから。
南極海の捕鯨は国際的なイメージが悪いから。
クジラの需要が下がっているので、捕鯨する必要はない。
水銀が多く含まれていて、食べるのに不向き。
日本も捕鯨に反対していた。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
日本の伝統的な文化だから。
海の生態系を守るのに必要だから。
昔は一般食だから。
漁業資源の回復になる。
クジラの生態調査に貢献できる。
資源量が豊富なクジラをとっているから。
クジラの増加による水産資源の減少の防止になるから。
捕鯨をしている国があるから。
かつては給食に出されていたので、その味を求めて食べたいと思う人もいるから。
漁業資源の回復が期待されているから。
IWC(国際捕鯨委員会)を通じて、他の賛成国を支援できなくなるから。
海洋資源のバランスを保つためにも、捕鯨は必要だから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
賛成意見(やめるべきである)は、
絶滅の可能性や、必要性の低さが挙げられました。
反対意見(やめるべきではない)は、
水産資源の回復や、生態系の保護のためという意見が出ました。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。