書いて覚える
って?
2017/6/27
みなさんも、「書いて覚える方がいい」というのはよく聞いたことがあると思います。
勉強の基本ですね。
知ってるよ、と。
でも、なかなかめんどくさいよ、と。
単語カードで頭に思い浮かべる方が早いのでは、なんて意見もあるかと思います。
なぜ書いた方がいいのか。
インプットとアウトプット
これも聞いたことがある人は多いと思います。
せっかく覚えても、外に出す行動をしなければ、定着しないということです。
例えば、イチロー選手の動画を見たら、誰でも3,000本のヒットが打てるか、というとそうではありません。
そうなるための練習が必要であり、試合で実践して初めて少しずつできるようになる。
でも、できるとは限らないので、なぜできなかったのかを考えて、少しずつ工夫する。
これが、「フィードバック」を加えたものです。
『書いて覚える』意味
勉強において、インプットとは知識を覚えること。
アウトプットとは、「書く」「話す」「テストする」などです。
「精神科医が教える ムダにならない勉強法」(樺沢紫苑著、サンマーク出版)には、
「アウトプットとは、運動神経を使って、筋肉を動かすこと。
手の筋肉を動かして『書く』。口やのどのまわりの筋肉を使って『話す』。」
体を動かして覚える記憶は、「運動性記憶」と呼ばれますが、運動性記憶には、一度覚えるとその後ほとんど忘れることはないという特徴がある、とのことです。
自転車がいい例ですね。
書くことによって、頭が活性化する。
脳が刺激を受けて、記憶しようとする。
一方で、眺めているだけの勉強は、「覚えていてくれそうな気がする」という、願望が付きまといます。
よほど刺激的で印象に残る内容でないと、脳が刺激されないので、脳は記憶してくれないです。
「そうやって勉強して、いい点とっている子もいる」ということもありますが、
よほど記憶力がいい、特別な子
得意な教科であり、基本が頭に入ったうえで覚えている
人前では眺めているだけのように見せかけて、実は陰で書きまくっている
のどれかでしょうね。
私も、集団授業の教師をやっているとき、予習で一通り問題を解いて、その後、頭の中で授業のシミュレーションをしても、実際に黒板を前にして練習した方が、よほどうまい授業ができたものです。
これも、インプットのみとアウトプットもやったものの差です。
実際には…
とにかく書いて書いて書きまくることが、覚えることの一番の近道です。
さらに、書きながら音読すれば、手の筋肉+口やのどのまわりの筋肉を使うので、効果は高くなります。
そして、覚えたと思ったら、自分でテストする。
テストがないと、効果は半減すると思ってください。
「どれだけ覚えるのが苦手なんだ…」と自分を知って痛感することこそが、成長に最も必要なことです。
眺めて覚えようとする勉強は、言葉は悪いですが、「覚えているフリ」「勉強しているフリ」ができてしまうやり方でもあります。
今までの経験上、「勉強しているフリ」がうまい生徒は、たくさん見てきました。
書かない生徒は、「あ~あ、覚えようとする気力がないな」と思っちゃうくらいです。
一生懸命、書いてください!