教えること
の加減
2022/11/15
先月で、塾教師になって23年が経ちました。
いまさらではありますが、『塾の教師として、どこまで教えるか』というのは難しいものです。
「じゃ、一から十まで教えればいいじゃん」と思うでしょうが、実際には、『教え過ぎ』というのも問題なのです。
そもそも、塾の教師は『教えたがりぃ』です。
教えるのが好きだから、この仕事やってます。
だから、教え過ぎちゃうんです。
場合によっては、教師が、教えたことに酔ってることもある。
もう生徒がわかっている状態なのに、最後まで教え切っちゃわないと気が済まないとか。
生徒が考える隙を与える必要もあるのです。
その表情から、どこで解説を切るのかも考えます。
生徒によって、どこまでヒントが必要かは異なります。
ちょっと考えるとわかるのであれば、考えるきっかけをあげればいい。
もっと言うと、考えさせるためには、
『問題ちゃんと見た?』『解説はしっかりと読み込んだ?』と、わざとすぐには教えない場合もあります。
めんどくさがり屋でちゃんと読まない子は、すぐに教えちゃうともっと考えなくなるので、逆効果になります。
最終的には、『自力で考える力』をつけさせたいのです。
ただこれは、生徒によっても、問題によっても、その日の集中力によっても異なります。
『塾の教師が教える』って、見極めやバランス感覚、タイミングが必要です。
だから、経験や肌感覚が重要なんです。