安倍元総理の
国葬について
2022/10/22
毎年秋から開催する、毎週日曜日の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
いよいよ本日から始まりました。
1回目の本日は、「安倍元総理の葬儀は、国葬にすべきではなかった。賛成か、反対か。」でした。
決定のしかたや、そもそもの実施についても、賛否両論が巻き起こりました。
イギリスのエリザベス女王の国葬とも時期が重なり、比較もされました。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
国が勝手に決めたことで、国民の意見を反映していない。
国葬にかかる費用をほかのことに使ったほうがよい。
ノーベル平和賞を取って、首相在任期間が歴代2位だった佐藤栄作は、国葬ではなかった。
首相経験期間が長いということで決めたら、公平性に欠けるから。
法的根拠がないから。
自民党内でやってほしかった。
多額の税金を使うから。
安倍首相の評価が定まっていないから。
首相周辺だけで簡単にすぐ決めたから。
今までやらなかったのに、安倍さんのときだけやるのはおかしい。
統一教会との関係性があるかもしれないから。
費用が高いから、生活苦の国民に使うべき。
天皇陛下の崩御や、吉田茂元首相のように戦後の日本を救った方なら納得だが、安倍さんは最長首相在任期間というだけで、功績不足。
自分の税金がなぜ人を悼むために使われているか、理解できない人がいるかもしれないから。
国葬の費用が国民に明確に示されていない。
国葬の基準を定めた法律がないので、政府が閣議決定で実施を決めたこと。
国葬でテロが起こるリスクが高くなるかもしれないから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
日本のために長い間尽くしたから。
日本の経済を立て直し、世界に日本の存在感を示したから。
日本を取り戻す精神的支柱だったから。
最長首相在任期間だったから。
日米関係をよく下から。
アベノミクスや10万円給付などを行ったから。
震災復興、日本経済の再生、外交などで歴史に残る功績を残したから。
諸外国からの弔意があったから。
選挙中の非業の死であり、暴力に屈しない姿勢を示すため。
長い間、日本を引っ張ってきた人だから。
安倍さんの家族の心が、少しは救われると思うから。
安倍さんは自分の功績が認められてうれしいと思うから。
経済・外交での功績があるから。
日本で銃撃により亡くなったから。
国葬にすることで、凶悪な武力行使を防ぐというアピールにもなるから。
最長の首相在任期間で悲惨な亡くなり方をしたので、最後に見送ってあげたい。
弔問外交を大々的に行えるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
賛成意見(国葬にすべきではない)は、
多額の税金を使うことや、国葬に足りえる功績があるのか、などの意見が出ました。
反対意見(国葬にすべき)は、
功績があったとする意見や、テロに屈しない意思を示すためなどの意見が出ました。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。