原子力発電所

の再稼働

について

2021/11/21

毎週日曜日恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』

本日は、「原子力発電所を再稼働させるべきである。賛成か、反対か。」でした。

現在、我が国の原子力発電所は稼働していません。

先日の衆議院総選挙でも、再稼働させるかどうか、各政党でも意見が分かれました。

さて、生徒たちの意見です。


賛成意見はこちらをクリック

  • コストが安いから。

  • 石炭火力に比べてCO₂を排出しないから。

  • 燃料の安定供給が可能だから。

  • 他の発電方法が出てきていない。

  • 動いていた方が雇用が増える。

  • 危険を制御するのも人間だから。

  • 電気料金の安定に役立つ。

  • 燃料の再利用ができるから。

  • 地球環境に優しい。

  • 地球温暖化が進まなくなる。

  • 化石燃料を使わない発電技術だっから。

  • 少量のウランで大量の発電ができるので、他の方法に比べて効率がよい。

  • 発電所ができたところに人が集まったり、活性化する。


※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。

『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。

反対意見はこちらをクリック

  • 放射能災害の危険

  • 事故がなくても労働者の被ばくを伴う。

  • 関連施設にも大きな危険や問題がある。

  • 災害が起こると、いろいろなところに長期間・広範囲に悪い影響を与える。

  • 中で働く人の命の危険がある。

  • 放射性廃棄物を日本で処理するところがない。

  • 事故発生時に深刻な被害が生じる。

  • 安全対策による発電コストが上昇している。

  • 原子力の技術者が減少している。

  • 再稼働しても地震で壊れてしまう。

  • 施設建設に多大なコストがかかる。

  • 地質学的側面から、設置場所が限定される。

  • 高レベルの放射性物質が生成される。

  • 高レベルの放射性廃棄物は、最終処分地が決まっていないので、長期間厳重に管理する必要がある。

  • 高レベル放射性廃棄物がたまっていく。

  • 燃料になっている放射性物質は、半減期が長く、長期間にわたって影響を与える。

  • チェルノブイリ原発事故や東日本大震災の原発事故、東海村の臨界事故などの過去の悲劇を繰り返してしまう。

  • 『再稼働』が政治目的に使われている。

  • テロの標的になる。

  • 地域の人たちが不安を抱える。

  • 稼働しているだけで、イメージダウンになる。

  • 再生可能エネルギーの開発にお金をかけるべきであり、原子力発電所の再稼働は一時的な逃げ道でしかない。

  • 稼働している原子力発電所近辺で栽培された生産物を、好んで食べる人はいないのではないか。



※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。

『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。

賛成意見(再稼働させるべきである)は、

CO₂を排出しないことによる地球温暖化対策や、代替エネルギーがないことからも、コストや効率の面を挙げる意見が出ました。

反対意見(再稼働させるべきではない)は、

やはり安全性の問題や、放射性廃棄物の処理問題が多く出ました。

このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。


『Opinion Training(意見練習)』とは

当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。

今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。

普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。

主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。

あらかじめ意見を調べてきて、発表します。

ここで大事にしているのは、

  • 会の結論として、賛成か反対かは決めない。

  • 賛成意見と反対意見を両方調べてくること。

  • 挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。

  • 私自身の個人的な意見は言わない。

ということ。

意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。

また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。

いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。

意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。

これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。

生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。