原子力発電所を
再稼働する
ことについて
2023/2/4
毎週土曜日恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「原子力発電所を再稼働すべきである。賛成か、反対か。」でした。
東日本大震災から、原子力発電所を稼働させることに反対する人は多くいます。
ただ、昨今の電力供給のひっ迫および電気代の値上げから、稼働させるべき、という声も上がっています。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
発電時に二酸化炭素を排出しないため。
電気料金の安定に役立つから。
燃料の安定供給が可能だから。
他の発電のコストが高いから。
LLGや石油と比較して、国際的な取引価格が安定している。
地域に経済効果を生む。
燃料費が高くならず、コストが安定する。
ウランは少量で多くの量を発電できる。
火山や地震などの安全基準を新たに追加・強化され、安全面の心配がない。
日本のエネルギー問題を打破するには、原子力発電を動かすしかない。
2度目の事故を起こさないために、安全性向上の取り組みを推進しているから。
政府がエネルギー基本計画を閣議決定したから。
安価に電気を提供できるから。
燃料となるウランは、何度でも使えるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
使用済み燃料をはじめとする放射性廃棄物の保管の安全性が確保できない。
事故発生時の被害が甚大。
安全対策により発電コストが上昇する。
放射性物質が漏れると環境を破壊する。
再稼働してもすぐには電気代は安くならない。
核拡散の危険性がある。
事故がなくても労働者の被ばくを伴う。
廃炉するときに莫大な費用がかかる。
核ゴミの処理方法が確立していないから。
核のゴミは無害化するのに10万年かかる。
原発事故の危険性があるから。
放射性廃棄物の処分場所がない。
海の生態系に悪影響を及ぼす。
環境汚染につながる。
政府は地下深くに放射性廃棄物を閉じ込めればいいと言っているが、受け入れる自治体がなく処理に困る。
テロの標的になる可能性がある。
高レベル放射性物質を生成するから。
発電時の熱効率が悪い。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
賛成意見(再稼働すべきである)は、
東日本大震災後に、安全性の技術を高められていることが挙げられました。
反対意見(再稼働すべきではない)は、
安全性の心配や、放射性廃棄物の処理についてが挙げられました。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。