連帯責任による
活動停止
について
2020/11/15
毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、本日は『東海大学野球部は、連帯責任で活動停止にすべきである。賛成か、反対か。』でした。
固有名詞を出してしまいましたが、部員の大麻所持により、連帯責任で活動停止になったことについては、波紋を呼んでいます。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
二度と同じことを繰り返さないようにするため。
大学は教育機関であるため、罰は受けるべき
知っていたのに言わなかった人もいるかもしれない
他の部員が止められなかったのも責任がある。
活動停止にするほど悪いことである。
使用抑制の見せしめのため
連帯責任は統率を取るためであり、統率が取れなかったから連帯責任にするべき。
けじめをつけるため。
自分の行動が他人に迷惑をかけるかもしれないことを教えるため。
指導が甘いところもあったから。
興味本位の行動で迷惑をかけていることを知らせるため
野球はチームスポーツだから。
周りを巻き込むことで罪悪感を与えるため。
仲間意識のつながりを示すため
一定の調査期間と経過観察期間、教育体制を整える期間は必要。
⇒活動しながら並行してやるのは難しい
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
プロでも連帯責任はない。
やっていない人の野球人生もダメにする
苦労してセレクションを受けて入ってきたのに、一部の部員の軽率な行為で活動停止になるのはかわいそう。
他の部員が注意することで、他にバレる可能性があるので、言えない。
プロを目指していた人への人権侵害になる。
不法行為の責任は本人が負うべき。
他の部員の人生も変えてしまう。
安易な連帯責任はすべきではない。
今までの努力が無駄になる。
法律上、所有者だけが罰せられることになっている。
プロを目指すチャンスを失ってしまう。
部員数63名だから、約60名もの部員が被害を受ける。
連帯責任に関する法律(民法719条)では、連帯責任が生じるのは、『数人が不法行為によって他人に損害を与えた場合』であり、今回は他人に損害を与えていない。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。