ネットの
書き込み
の匿名性
について
2020/1/26
毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、
本日は『ネットの書き込みは、個人情報を公開して匿名をやめるべきである。賛成か、反対か。』でした。
匿名であることで表現の自由が行使しやすくなりますが、一方で誹謗中傷や無責任発言など、匿名であるからこそ出てくる問題もあります。
ネット社会である現在、この問題は非常に身近で巻き起こっているものです。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
Facebookは実名だが、問題は少ない
個人で仕事をしている人は、実名・顔写真を入れることで新たな仕事につながる。
連絡が途絶えていた知り合いにも見つけてもらいやすい。
非常識な行動をする人がいなくなる。
悪質な書き込みが減る。
学校の裏サイトなど、いじめの原因になるものが減る。
配慮のない、いやな発言が減る。
だれが書いたのか、特定できる。
本人の了承を得ていれば、問題ない。
個人情報を公開することで、いい出会いがある。
ネットのいじめが減る。
ネットで知り合っても信用できる。
ピンポイントで友人を見つける。
人権侵害があったときの犯人を特定できる。
誹謗中傷を書き込んだ個人を特定できる。
公開することで信頼度が上がる。
反対意見はこちらをクリック
率直な意見が言いにくくなる
個人情報が流出しやすくなる
なりすましが出る可能性がある。
DVに被害者やブラックリストに載っている人などの社会的弱者に供用したら、言論の自由を奪われる。
なりたい自分になっている人もいる。
自分を抑制し、損害する。
自分を知られずに、有意義に使えている。
犯罪に巻き込まれる可能性がある。
個人情報を欲しがるハッカーの的になる。
検証実験が行われたが、書き込みは0.9%しか減らなかった。
ネット上のコンテンツが充実しなくなる。
表現の自由が侵害され、違憲状態になる。
匿名だからこそ、立場も平等になる。
実名にしても違う場合がある。
気軽に相談できなくなるかもしれない。
プライバシー権は重要である。
0か10かの議論は難しいのですが、引き続き考えていかなければならない問題ですね。
自分の意見を気軽に持つことに慣れていくことで、発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。