女系天皇
について
2021/10/24
毎週日曜日恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、『女系天皇を認めるべきである。賛成か、反対か。』でした。
現在、後継者問題が深刻化しており、以前より議論が重ねられていますが、実際にはその対応策も実施されていません。
そもそも、国民がどの程度『女系天皇』を認識しているか、決して多いとは言えないと思います。
男系天皇…父親から男系をたどると神武天皇の血統である
女系天皇…母親のみが神武天皇の血統である
※女性天皇(女子の天皇)とは異なります。
愛子内親王が即位されると、『男系の女性天皇』となります。
また、愛子内親王が皇族ではない一般男性とご結婚され、そのお子様が即位された場合は、男子なら『女系の男性天皇』、女子なら『女系の女性天皇』となります。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
認めないと皇室が存続できない。
賛成する人が多い。
いずれ女系天皇を認めないと天皇制が続けられない。
男系の後継候補者がいない状況になったとき、認めておけば円滑に事が運べる。
つなぎの対応として、認めておいた方がよい。
男女平等の風潮に反している。
男女平等を否定してしまう。
皇位継承者が増える。
断絶の危険が減る。
日本が男女同権であるというイメージを発信できる。
昔は多産だったので高確率で男子が生まれたが、今は1~2人なので確率が低い。
これから先、男系天皇が続く可能性が低い。
母親でも血はつながっているから、女系天皇でもよい。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
今まで築き上げてきた文化がなくなってしまう。
天皇の血筋が途絶える。
男系が2680年続いたので、世界最長である。
女系をあえて認めないことで日本の特長になる。
これまでの歴史を守るべき。
継承順位をどこまでさかのぼるかを話し合わなければならない。
憲法違反になる。
憲法改正の必要が出てくる。
神武天皇から続く伝統が失われる。
過去に女系天皇はいない。
『女系天皇』を国民が知らないので、理解を得るべき。
男系継承の伝統が崩れ、正当性が失われる。
皇統の断絶・後退につながる。
女系は正当性を有しない。
日本の伝統や歴史が壊れてしまう。
遺伝子・DNAレベルで天皇の血筋があいまいになる。
外部の男性が入って来れるようになるので、皇室を乗っ取ろうとする人が入ってくる可能性がある。
2680年続いていることを今、変えてしまっていいのか。
女性は出産するときに産休を取らなければいけないので、公務に支障をきたす。
仕組みが難しいので、国民が混乱する。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
賛成意見(認めるべきである)は、
皇室を継続するため、男女平等の観点、という意見が多かったです。
反対意見(認めるべきではない)は、
長年続きて来た伝統・文化を継承すべきという意見や、皇統の正当性の維持等の主張が多くみられました。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。