2025/12/21
毎週末開催する、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「定期テストは廃止すべきである。賛成か、反対か。」でした。
ここ最近でも、定期テストが廃止された学校もあり、その効果も報告されています。
なければいい、というものでもなく、定期テストが終わった中3だからこそ、今までの思いも含め、その存在を改めて考えてほしいと思います。
さて、生徒たちの意見です。
教師の業務負担が減る。
授業時間が増えるので、より深い学習ができる。
一夜漬けが減り、学習習慣をつけやすくなる。
単元テストが増えるので、日々コツコツ勉強する習慣がつく。
学習内容を理解できているか、こまめに把握することができる。
一夜漬けを行う生徒が減少し、睡眠の質の向上につなげることができる。
一度のテストで実力を決めることは難しいから。
点を取ることが目的となり、暗記学習になりやすいから。
子どもにかかるプレッシャーが大きいから。
一夜漬けの詰込みが減少し、小テストなどで日々の継続的な学習習慣と知識を促せる。
試験期間の過度なプレッシャーから生徒を開放し、メンタルヘルスを守れる。
点数だけでなく、授業中の姿勢やレポートなど多角的に生徒の能力を評価できるようになる。
点数や順位へのプレッシャーが学習意欲の低下やストレスの増加につながる。
定期テストの準備や採点義務が減るため、教員の負担が減る。
行事や部活に集中しやすくなる。
そこまでの単元をおさらいしなくなる。
短期間に大量に覚える学習になりやすく、テスト後に内容を忘れてしまうから。
理解よりも点を取ることが目的になってしまうから。将来必要な力がテスト形式では十分に評価できないから。
やる気を下げることがある。
表現力や協力する力が見えにくい。
定期テストが評価の中心になる必要がない。
本来の理解より暗記に偏ることがある。
失敗への不安やプレッシャーを感じる生徒もいる。
努力や過程が評価されにくい。
教師の負担軽減につながる。
試験直前だけの詰め込み学習ではなく、文部科学省の学習指導要領に沿った継続的な学習習慣の形成が期待できる。
単発のテストだけではなく、授業中のパフォーマンスやレポート作成などを通じて、思考力・表現力を多角的に評価するパフォーマンス評価へと移行しやすくなる。
教師が生徒一人一人に指導できる時間が増えるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
定期テストで基礎を固める期間が減り、学力が低下する可能性がある。
入試は広範囲から出題されるため、狭い範囲の単元テストだけでは対応力が育ちにくい。
入試本番に近い形式に慣れる機会が減る。
一定の基準で全員を評価でき、学習内容の定着度を客観的に測れる。
自分自身の苦手な教科がわかり、早く対策できる。
学習習慣を身につけるきっかけになる。
同じ問題で評価するため、学力を公平に比べることができる。
定期テストを通して、限られた時間で集中する力や、努力を結果につなげる力を身につけることができる。
基礎学力と応用力が低下する。
成績がつけづらくなる。
入試に向けてのテストの経験が減ってしまう。
試験日に向けて計画を立てて努力するという、タイムマネジメント力を養える。
自分の受験する高校を見つける手段となる。
広範囲の知識を定着させる機会が失われ、基礎学力の低下につながる。
テストの点数以外の平常点の比重が高まり、教師の主観が入りやすくなる。
明確な目的がなくなるため、学習意欲が低下する可能性がある。
入試も一発勝負なため、経験すべき。
点数という数字で自分の実力を把握できるから。
勉強する習慣がなくなってしまうから。
入試などの外部試験に向けた自分の立ち位置を把握しづらくなる。
テストがあるから勉強するタイプの生徒にとって、目標を失い、学習習慣が崩れてしまうリスクがある。
毎回の授業での細かな評価やフィードバックが必要になるため、教員一人一人の業務量が大幅に増加する懸念がある。
努力が数字で帰ってくる。
自分の学力を確認できる。
単元テストの回数が増え、教員の負担が増える。
入試に対応しにくくなる可能性がある。
期限があることで計画的に勉強する習慣が身につく。
成績を一定の基準で判断でき、評価の公平性が保たれる。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。