2025/2/23
毎週末開催する、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「ネットの書き込みは、個人情報を公開して、匿名をやめるべきである。賛成か、反対か。」でした。
『表現の自由』や、少数意見の尊重にかかわることですが、すでに大きな問題になっています。
ネットに関わらなくては生きていけない世の中で、どうするべきなのか。
さて、生徒たちの意見です。
匿名では自分の言葉に責任を持たず、不適切な発言が増えるから。
実名にすることで、『荒らし』などが少なくなる。
実名で発言することで、自分の発言をしっかり考えて、個人の成長につながるから。
誹謗中傷が発生しやすい。
犯罪が誘発される可能性がある。
事件解決の妨げになるから。
2020年5月に、女子プロレスラーがネットの誹謗中傷を理由に自殺しており、匿名を利用し、人を傷つける人がいるから。
匿名の人の意見は、信用することができないから。
発言に責任を持てるから。
虚偽情報や悪意のある投稿が抑制されるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
本音が言えるから。
幅広い属性の人々が参加しやすく、多様な意見や価値観に触れられるから。
自由な発想が促進され、アイデアが生まれやすいから。
今までネットでうっぷんを晴らしていた人が、現実で問題行動を起こすようになってしまうから。
匿名性であったため、書き込みをしていた人たちが書き込みをしなくなり、欲しい情報を得られなくなってしまうから。
ネットの書き込みをするために個人情報を公開すると、その書き込みを見るのが有料になってしまう可能性があるため。
個人情報が流出する可能性が低くなる。
プライバシーの保護につながるから。
ネットで暴言を吐いていた人が、現実世界で暴言を吐いてしまうから。
政治や行政、政治家や企業経営者など、社会的責任がある人や評論家などへの皮肉を含め批判は自由であるべきであり、権力による封殺を防ぐために匿名を守るべきであるから。
発言者に関係なく、内容が正確に評価されるから。
弱い立場の人でも、意見を述べることができるから。
実名よりも多様な意見が集まる場合があるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。