2024/10/27
毎週末開催する、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「選択的夫婦別姓は、すぐに導入すべきである。賛成か、反対か。」でした。
本日が衆議院議員総選挙ですが、各政党も、選択的夫婦別姓についての考え方を選挙公約に入れるようになっています。
学校で公民を習い始め、人権について関心を持ちつつあり、身近に考えられるようになりました。
さて、生徒たちの意見です。
女性が男性に名字を合わせるという固定概念がなくなり、ジェンダー平等の促進につなげるから。
夫婦それぞれが自分の姓を選べるので、お互いの個性を尊重し合える。
仕事や友人関係などでの混乱がなくなるから。
もし結婚や離婚をした場合、周りにそのことを知られにくくでき、プライバシーの保護につながるから。
結婚前と同じ名字で続けられて、仕事に支障がなくなる。
結婚した場合、クレジットカードや銀行口座など、変更手続きが必要だけど、夫婦別姓だとその必要はないから。
多様な家族観を尊重すべきである。
姓を変更することは、煩雑な手続きが必要であり、導入することによって負担が軽減できる。
ドイツでは1991年から選択制となっている。
結婚に対する障壁が下がる。
姓をふくむ氏名が個人のアイデンティティーに関わるものであるから。
選択的だから、夫婦に合ったものを選べばよい。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
名字をふくむ氏名が個人の自由の問題ではなく、公的制度の問題である。
子どもの心の健全な成長のことを考えたとき、夫婦・家族が同一の姓であるほうがよいから。
子どもに財産の相続権がないことがあるから。
夫婦や家族に統一感が生まれる。
夫婦同氏が日本社会に定着した制度であるから。
相続や公的サービスを受けることができない。
税制面での公的優遇が受けられない。
子どもと父親の姓を同じにするには手続きが必要で大変だから。
姓を変更する場合、銀行口座など多くの変更手続きが必要になるから。
夫婦の名字が違ってしまうと、周りの人が混乱してしまうから。
別の名字にすると、家族のきずなや一体感が弱まるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。