2024/10/13
毎年秋から毎週末開催する、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
いよいよ本日から始まりました。
本日は、「政治家個人への政治献金を認めるべきである。賛成か、反対か。」でした。
新政権が発足し、衆議院が解散され、政治資金パーティーからの裏金問題が改めて大きく取り上げられています。
そもそも、政治と金の問題っていうのは、政治資金の在り方から考え直す必要があるのではないでしょうか。
さて、生徒たちの意見です。
冠婚葬祭における贈答などの寄付になる。
しっかりとした政治家が正しく献金を使えば、寄付された資金が社会福祉向上や国益にもつながる。
寄付することで、今までよりもいい政治になる。
献金をする仕組みがあれば、政治に興味や関心を持ってもらうことができるから。
自分がやってほしい政治を実行してくれる政党や政治家に献金するしくみがあった方がいいから
特定の政党や政治家にお金が集まった方が、政治が上手にいく可能性が高いから。
政治参加の促進につながるから。
献金を行うことで自分のやりたい政治を意思表示できる。
候補者だけでお金を払ったりすると大変。
政党だけでなく、政治家個人だけを支援することができる。
政治家の行動範囲が広くなり、実施される活動が多くなる。
当選した政治家は実際に公約を実現できる可能性が高くなる。
無所属の議員でも献金を受けることができるようになる。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
政治資金規正法第21条1項によって、政治家個人への献金は認められていないから。
議員は国民の代表で、お金をもらう権利はないんじゃないか。
吉田茂内閣より前からあった法律だから、今まで律義に守ってきた議員がかわいそうだから。
政治家をしているだけで金が手に入るなら、みんな政治家になって、まじめに働いている人がバカらしくなる。
有権者の信頼が失われて、政治への不信感が増すから。
不平等な影響力が発生するから。
選挙などに使うなら、国民の給料を上げてほしい。
政治献金を認めるなら、政治資金パーティーを開催すればよい。
もし、ある企業から多くの政治献金を受ければ、その企業が政治をコントロールしかねない。
国民の本当の声が反映されなくなる。
政治家個人に献金した人にとって有利な政治がおこなわれるから。
寄付することで、政治とは関係ないものに使われる可能性がある。
個人に寄付することで、裏金に回す可能性がある。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。