高校は義務教育とし、
公立高校は入試制度を
廃止すべきである
2024/2/17
毎週末恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「高校は義務教育とし、公立高校は入試制度を廃止すべきである。賛成か、反対か。」でした。
公立高校の入試直前の、このタイミングで、なんてお題にするのか…、と言われそうですが、何のために頑張っているのかを考えてもらうことも大事だと思います。
さて、生徒たちの意見です。
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高校入試は学生にとって大きいストレスであるため。
自分の行きたい高校に確実に行くことができることで、進学後の意欲も上がる。
高校合格のための塾費用などがかからなくなり、親の負担が減る。
受験生への精神的負担が大きすぎる。
私立高校の需要性が低くなる。
現在高校への進学率が約99%のため、義務教育にしても問題ない。
社会的・経済的背景に関係なく進学でき、学歴の格差が小さくなる。
高校への入学者選別がなくなり、公平性が向上する。
高校入試は日本特有の制度で、時代遅れ。
入試のため内申書を意識した中学生活を送ることで、自由をさまたげられている。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
同じレベルの人が学校に多くいるため、勉強に対して、よりやる気が出る。
私立の学校が廃校になる可能性がある。
商業科などの専門的分野を学べなくなってしまう。
費用がかかりすぎて、現実的ではないから。
人間関係が固定化しやすくなって、いろいろな人との関わりが少なくなってしまう。
どうせ高校に入れると思って、勉強を熱心にする人が減ってしまうから。
誰でも公立高校に行けるから、公立高校は学力がない上、勉強意欲がない生徒のたまり場になるので、負のスパイラルが生まれるから。
全員が高卒扱いになるので、これまでの中卒と高卒の区別がなくなり、高卒の就職が制度導入前よりも難しくなるから。
学力があっても私立に通えない生徒が、自信と学力が見合っていない公立高校に行かざるを得なく、不平等だから。
高校入試に向けた学校選択は、自分が何をやりたいのかなどを考える、自分と向き合うための大切な時間だから。
中学を卒業して諸事情で働きたいという人が、働けなくなるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。