首相公選制に
すべきである
2024/2/10
毎週末恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「首相公選制にすべきである。賛成か、反対か。」でした。
日本の総理大臣は、国会議員が選びます。
首相公選制にすることで、政治的無関心をなくすこともできますが、問題点もあります。
公民で国会・内閣を習っていますので、今までよりも関心が深いはずです。
さて、生徒たちの意見です。
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国民が政治に興味を持つきっかけになるから。
首相に選ばれた人が国民に選ばれたんだという自覚を持ちやすくなり、責任をもって政治を行えるから。
現在の制度よりも国民の意見が直接届くので、政府と国民の結びつきが強くなるから。
有権者の意見に合った政治になるかもしれない。
国会議員に限らず民間人など幅広い人材を見つけることができる。
国民が選ぶことで自分たちで選んだという責任感が生まれる。
首相を自分の一票で決めるという責任から、若者の政治離れがなくなるかもしれない。
政治の過程の公開度が高くなり、今までよりも政治に興味を持つ人が増えるから。
首相の政治的基盤と民主的正当性が確保される。
首相の在任期間の安定と業績および責任の明確化になるから。
統治機構の中に、広く国民全体の利益を代表しようとする一部門が、一定の独立性をもって存在するようになるから。
立法機関として自立性が高まるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
首相公選制をとり入れたイスラエルでは、首相と政府のねじれなどによって政治が機能不全となり、成り立たなくなってしまったから。
今の日本でさえ、参議院と衆議院のねじれ国会が生まれることがあるのに、国会と首相までもがねじれが起こることで政治が滞ってしまうから。
本来、首相にふさわしくない者が、人気投票などの不適切な選出で選ばれてしまうと、4年間の任期が保障されているため、やめさせられないから。
権力が集中することによる独裁制の危険性がある。
首相の権限が強く、支持率が下がっても簡単にやめさせられない。
候補者の情報が国民に適切に提供されるのか、懸念される。
国民が候補者の政策や能力を理解し、冷静に投票できるかわからない。
SNSに立候補者についてのウソの情報が流れた場合、その意見に左右された投票になってしまう。
全国民からの投票にすると、時間がかかる。
一方の意見が通るということは、もう一方の願いがかなわないということであるため、一定数の反感を買いやすくなる。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。