女系天皇を
認めるべきである
2024/1/27
毎週末恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「女系天皇を認めるべきである。賛成か、反対か。」でした。
このお題は2年ぶりにやりますが、天皇制の存続にかかわる問題であり、日本人のアイデンティティに関することですので、生徒にも認識してもらいたいことです。
※「男系天皇」というのは「父親が皇統(天皇の血統)に属する天皇」のことを指します。
「女系天皇」とはその逆で「父親が皇統(天皇の血統)に属さない天皇」すなわち「母親しか皇統(天皇の血統)に属さない天皇」ということになります。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
血は男系でも女系でもつながっているから、血筋が絶つわけではないため。
天皇家の血はもう途絶えているから、守る必要はないため。
元明天皇は女系天皇の可能性もあり、事例もあるから、これまでの文化を否定することではないため。
皇位後継者が少なく、男系男子に限定すると天皇の血筋が断絶してしまう。
男女平等の世の中で、皇室だけ男尊女卑はおかしい。
皇后陛下が男の子を産まなきゃというプレッシャーに苦しむ。
天皇の父親が皇族でなくても、能力には関係ないから。
何のために女系天皇がダメだとなっているのか、定かではないから。
このお題に対しての話し合いは、これからも様々な場所やタイミングで行われると考えられるため、女系天皇を認め、決着をつけるべき。
皇位継承を安定的に行うには、女系天皇を認める柔軟な体制の方が望ましい。
男系天皇にこだわると、側室制度など、現代の日本にそぐわない制度が必要になる可能性がある。
日本全体として、女性の地位改善につながるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
一般男性と結婚したら、皇族の身分から離れるから。
天皇家の男性の血筋が途絶えるから。
天皇が一つの系統で継承されてきたという伝統に反するから。
皇位の男系継承は、126代一度の例外もなく受け継がれてきているので、問題はない。
古来からの長い歴史と伝統があり、1000年以上守ってきたルールである。
ルールを変えれば、伝統として残らなくなってしまう。
男系の血をひかない天皇が即位した場合、血統が途切れたとして、天皇を認めない国民が出てきて、社会が分断される可能性がある。
皇室典範一条に『男系の男子が皇位を継承する』と書いてあるため。
世界最古の血統を絶やすべきではない。
一般男性の婿入りで、天皇の血筋じゃない者が権力を持ち、財産目的など良くない思想の人間が入ってくる。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。