大学まで
授業料無償に
すべきである
2024/1/13
毎週末恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「収入・子どもの数に限らず、大学まで授業料無償にすべきである。賛成か、反対か。」でした。
昨年末に『3人以上の多子家庭は、大学授業料無償化』が発表されました。子どもたちも自分に関わることですから関心があるようです。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
お金のことを考えないで、誰でも大学まで行けるなら、教育の平等になる。
多くの人が大学へ行けるようになると、優秀な人材がもっと増えて、日本の社会が活性化されたら、日本の経済が成長するかもしれない。
授業料無償だと、高い教育費のために子供を持つことを断念する家庭が少しでも減って、少子化を解決する一つの手立てになりそう。
少子化の原因の一つである、負担の大きい教育費がかからないので、子どもを産みやすくなり、少子化対策になる。
日本国民全員が平等に教育を受けられるため、家庭環境による学力の差を改善できる場面も生まれる。
収入や子供の数に限らず授業料が無償になるので、様々な世帯の家計に余裕が生まれる。
お金が原因で子供を産まなかった人が産みやすくなり、少子化対策になる。
経済的な理由で進学をあきらめる必要がなくなり、より多くの学生が高等教育を受ける機会を得られる。
より多くの人材が高等教育を受けることができ、優秀な人材を増やすことができる。
教育を受けることで、将来的に安定した収入を得る可能性が高まり、貧困層の奨学金返金ループを断ち切ることができる。
子どもの数で授業料が変わるのは不平等。
大学に行く人が増えれば、学力が上がり、技術の発展につながる。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
財源確保のために増税される。
離婚率が上昇する。
学習意欲の低い人の進学が増える。
貧富の差をなくすための無償化だが、浮いたお金を他の習い事など知識や技術の取得に使い、将来的にさらなる貧富の差が生まれる。
授業料無償により、大学の選択がしにくくなる。
奨学金を返している人もいるのに、授業料無償になると不平等になっている。
無償になったところで、子どもを作りたいと思う人は変わらないと思うので、少子化対策にはつながらない。
国の負担が増え、増税などによって大学を無償にする前よりもお金がかかってしまうかもしれない。
これまで無償にならなかった人たちからしたら不平等だから。
多子世帯より成績優秀者を支援すべきだから。
金銭面での不安がなくなることで、簡単に大学に挑戦できるため、なんとなくで入学する人が増え、本当に勉強したい人ができなくなる可能性がある。
財源確保のため増税が怒ったり、社会保障が手薄になったりすることで、結果的に国民の負担は増える。
大学に入ることのハードルが下がることで、大学に行かないという選択をしにくくなる。
これまで以上に多くの学生が進学することになり、大学に行って当たり前という偏見を持つ人が増える。
高卒での専門職や技術職などの需要が高い職業への進路が減少する可能性がある。
授業料があったからこそ生まれていた学生の学習意欲が少なくなったり、教育の質が下がるかもしれない。
大学卒業者が増えると、就職先の企業の給料による負担が大きくなるので収入が少なくなるから、貧富の差は変わらない。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。