町中に防犯カメラ
を設置すること
について
2023/10/21
毎週末恒例の、中3受験生対象『OPINION TRAINING(意見練習)』
本日は、「町中のいたるところに、防犯カメラを設置すべきである。賛成か、反対か。」でした。
犯罪防止および事件解決には欠かせない存在になっている一方で、プライバシーの保護などの人権侵害になることからも、賛否が分かれます。
学校で公民を習い始め、人権について勉強している今だからこそ、意見を出してみたいと思います。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見はこちらをクリック
自分のプライバシーが守られるより、防犯に役立つことを優先すべきだから。
従業員のモラルの向上にもつながるから。
証拠として利用できるから。
カメラに犯罪から守ってもらえるから、安心して暮らせる。
カメラはウソをつかないから、犯罪防止や証拠につながる。
カラオケボックスにあるカメラのように、気付かないことが多くあるので、気を張っている人以外は気にしない。
犯罪やいたずらの防止になる。
問題行動を防ぎ、マナーを向上できる。
通学路など、子どもを見守れる。
安心感が生まれる。
犯罪捜査の過程で、犯人逮捕に貢献しているから。
交通事故が発生したときに、状況の把握や分析に役立てられるから。
例えば本屋などで、防犯カメラが見えれば、万引きなどの犯罪を防ぎやすくなるから。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
反対意見はこちらをクリック
プライバシーが侵害される可能性があるから。
監視されているようで嫌だ、という人が多い。
設置するのに費用がたくさんかかる。
防犯カメラの悪用が発生してしまう。
情報漏えいが心配。
ずっと誰かに見られていて、リラックスしづらい。
ほぼずっとカメラに写っていると考えると、ストレスが溜まりそうで、いい影響がなさそうだから。
少しの行動でも、犯罪としてとらえられると混乱してしまいそうだから。
自由という観点から考えると、日本という国もあり方に矛盾してしまうから。
どこでも監視されているように感じて、積極性の低下につながる。
犯罪行為自体は止められない。
防犯カメラのハッキングによる映像の流出。
いたるところに置かれているカメラに紛れて、私用のカメラを設置する頭に軽い人による犯罪が発生する。
防犯カメラを設置するまでして、犯罪を少なくしなければいけないに日本になるのは嫌だ。
※賛成・反対各意見の数の違いは、同意見をまとめた結果です。
『賛成・反対意見の強い・弱い』とは異なります。
賛成意見(制限すべきではない)は、
犯罪防止および事件解決への貢献と、安心感の提供が挙げられました。
反対意見(制限すべきである)は、
プライバシーの侵害やストレスに感じる、自由権の侵害等の意見が出ました。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
『Opinion Training(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週土曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
会の結論として、賛成か反対かは決めない。
賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。