薄暗い神社へと続く道。
血の色を思わせる真っ赤な鳥居。
肌を滑る生暖かい風。
ここは"天神様"を祀った祠へと続く細道じゃよ。
用がある者は通れるが、用のない者は通れぬと聞く。
しかし、用がある者が通れても、その帰りは至極困難だと言われておる。
どうして曖昧なのか気になる、と?
それは帰ってきた者が少ないからじゃ。
返ってきた者でも、恐怖でやつれて帰ってくる。
道中でナニが起きているか、我の口からは言えぬ。
それでもうぬは、"天神様"の細道を歩くと申すか?
無事に帰れる保証もないというのに……
……ふむ。よい。通るがよいぞ。
じゃが、帰りに何が起きても、我を責めるでない。
とおりゃんせ、幼きやや子を連れた者よ。
行きはよいよい、帰りは怖いじゃよ?
2023/05/10 ボイコネ終了に伴い移動