樹木によるCO2削減量の推定



樹木は光合成によりCO2を吸収するが同時に呼吸によりCO2を排出する
そのためCO2の削減効果は吸収量だけから推測するのは意味がない
樹木の大気浄化機能を推定する場合、汚染ガスの吸収量を光合成によるCO2の吸収量から求めることはあるが
一部のレポートでこの値をそのまま吸収量=削減量のように表現しているものをみかける。
実際のCO2削減量を推定する場合、葉面からのCO2の吸収量と排出量を測定する方法より吸収され固定された炭素量からCO2の吸収量を推定する方法が有効だと思われる。
固定された炭素量は樹木の幹、枝、根の乾燥重量の約半分である。そしてこの炭素量に3.67を乗じることでCO2の重さを算出できる。
乾燥重量の求める一つの方法はまず幹直径と樹高から円筒形の体積を算出しそこに係数(胸高計数)を乗じて幹の体積(材積)を推定し[*林分形数法]
次に枝葉の体積を拡大係数を乗じて求め、さらに根の体積を地下・地上部比率から算出する。この体積に容積密度(乾燥比)を乗じることで樹木の乾燥重量を算出する。