発酵蔵カフェ 華あそび オーナー
50歳を過ぎて子どもの頃からの夢を叶えるために早期退職。2024年7月に自身が生まれ育った場所で、心と身体を大切にするための空間をテーマに、天然酵母の自家製パンや発酵調味料を使ったお料理を提供するカフェ『華あそび』をオープン。
A.天然酵母の自家製パンや発酵食品を使ったランチやスイーツを出すカフェをしています。レンタルスペースとして店の二階部分を貸し出し、イベントやワークショップを開催しています。
A.子どもの頃から料理をするのが好きだったので、いつかカフェを開いてみたいな、という漠然とした夢はありました。この建物はもともと実家の蔵なんですけど、生まれ育った古い建物を残していきたいな、うまく活用できないかな、とも思い始めて。
公務員として働いている時に女性のサポート支援にかかわっていたんですが、支援するだけではなく、自分が直接やってみたいなという思いが次第に強くなったんです。それで彦根市の男女共同参画センターの起業支援相談を受けた後、G-NETしがのチャレンジセミナーを受けて、起業に向けて動き始めました。
A.動き出してみると、結構やらなければならないことが多くて、時間がなくて大変でした。
改装工事自体は、こういう建物のリノベーションに詳しい業者さんに「こういうイメージです」ということだけお伝えして全部おまかせしたんですが、それでもやっぱりちょっとずつ決めることがあって。
その頃は身近に気軽に相談できる人がいなかったので、ちょっとしたことでも全部自分で考えて決断しなければならかったんです。裏返せば自分で決められるというメリットでもあるんですが、誰かに聞いてほしいなと思うこともありました。
あとは、改装前に蔵にしまわれていた物を処分するのが大変でした。全部チェックして残すものとそうでないものに分けて出せるものは出したんですが、母や友達が手伝ってくれて、なんとか終わらせました。
改装前の様子
改装後の様子
A.このお店の屋号は『華あそび』なんですけど、私の名前から『華』を、そして「楽しんでやるのが大事」というアドバイスを受けたのと、お店に来てくださった方が楽しんで帰ってくださるように、という願いを込めて『あそび』をつけたんです。
開店するまでもそれからも、本当にいろんな方が携わってくださって。人の繋がりって本当に大事だなって実感できるのは、本当に幸せなことだなと思います。一人ではできないことはたくさんあって、それを助けてくれる人がいてくださることに感謝をする、というのが大切かなと思います。
A.カフェのメニューとしては、ランチは順調な手ごたえがあるので、スイーツ類をもう少し充実させたいですね。お店も、入り口の前にハーブを植えたくてスペースを作っているんですけれど、まだ手付かずで。
発酵カフェなので、発酵食品を身近に感じてもらえるように、みんなで作ったりするワークショップも開催したいです。レンタルスペースを使っていただくこともですが、カフェの方でイベントも開いて、ここに来れば何か興味を持てることが見つかって、来てくださったお客さまが少し元気になれる、そんな場所にしていきたいです。
A.何かやりたいなと思ったら、まず覚悟を決めることが必要だと思います。
失敗することもありますけど、失敗したら軌道修正してやりなおせばいいだけのことですし、恐れずにまずは行動する。頭の中だけで考えてどうしようって悩まずに、まず自分が動いてみる。
そうすると周りも変わりますし、自分が頑張っていると応援してくれる人や、相談出来る人が現れます。私も起業の先輩にあたる方々に、やるべきことの優先順位のつけ方やアドバイスをたくさんいただいて、自分一人ではできないことを勉強しながらやっています。まずは行動してみましょう。
A.滋賀県で生まれで育っていますが、都会すぎるわけでも田舎でもなく、というほどよい加減なところが好きです。冬にたくさん雪が降るとちょっと大変ですけれど、素敵なお店もあって、山もびわ湖もあって自然も豊かで、暮らしやすいです。
ありがとうございました。