GIGA スクールはじめて日記:

Chromebook と子どもと先生の 4 カ月

素材一覧


制作: さくら社

本サイトは書籍「GIGA スクールはじめて日記:Chromebook と子どもと先生の 4 カ月」と連動した素材ご紹介サイトになります。
GIGA スクール構想がスタートし、日本全国で児童生徒が 1 人 1 台端末を持った状態でクラウドサービスを活用した授業が開始されます。このサイトでは静岡県焼津市立豊田小学校 棚橋俊介先生がご自身の学級で Chromebook が教室にやってきた日から授業で使用してきた素材テンプレートをご紹介しています。
素材は小学校 4 年生のクラスでの実践になりますが、それぞれの先生方でアレンジしていただけるものになっておりますので、今後の授業実践のご参考になさってみてください。なお、書籍「GIGAスクールはじめて日記:Chromebook と子どもと先生の4カ月」ではこれら素材の活用について詳しく書かれておりますので、ぜひご覧ください。

国語

授業でご利用いただける素材をご紹介しています
ご自身の Google ドライブにコピーをしてお使いください。

【スプレッドシートを活用したねらい】

①スプレッドシート上に作成した表に記入する内容を示すことで、子供たちがどのような情報を国語辞典から抜き出せばよいか明確にする。

②表に整理することで、子供たちが情報を視覚的に理解しやすくなるようにする。

③文字のまとまりや行ごとにセルを分けることで、詩の構成を意識しながら作ることができる。

【簡単な授業構成】

①教科書の詩を読み、気づいたことについて話し合う。

②「いろいろな意味をもつ言葉」を調べて、オリジナルの詩を作ることを伝える。

③国語辞典を使って意味調べ。

④(詩を作成する前に)教科書の詩をもう一度読み返し、作者の工夫を探す(ひらがなを使う、「どんどん」「だんだん」のような同じ言葉を繰り返す、擬音語を使う など)。

⑤調べた言葉の中から一語を選び、詩を作る。

⑥友達と読み合い、修正をし、詩を完成させる。

【留意点】

「スプレッドシートにまとめて詩を作る」といったような操作の指示を出すのではなく、教科書の詩がもつ魅力を子供たちから引き出すことが大切。そうすることで、子供たちはどのような詩を作ればよいのか見通しをもつことができる。

「ごん」はどんなきつねだろう?

Google Jambord にクラゲチャートを貼り付けて、「ごんぎつね」の主人公「ごん」の人柄を押さえた。ゴンの性格や置かれた状況が分かる言葉を付箋に記入し、クラゲチャートの足の部分にあてはめた。集めた言葉からごんの人柄を考え、頭の部分に書き込んだ。

それぞれのチャートをグループで発表し合い、各グループの意見をスライドの表に書き込んで、クラス全体で確認した。

「ごんぎつね」

オリジナル辞書・図鑑

物語に出てくる意味が分からない言葉を、国語辞典で調べてスライドに記入した。また、言葉の意味は分かっていても、見たことがなかったりイメージできなかったりしたものはインターネットで画像検索し、図鑑のページに貼り付けた。作成した辞典&辞書は印刷して1冊にまとめた。(班ごとに協働して作成しているので、班で1冊の図鑑になっている)

「ごんぎつね」

ごんと兵十の気持ちの変化

物語の各場面で登場人物の気持ちがどのように変化しているのか可視化するために、グラフを使った。(グラフは表で作成したかったが、うまく作成できなかったのでスライドの「図形の挿入」で枠を作った)グラフの横軸は場面番号、縦軸は気持ち(0~5で数値化している)を表している。あらかじめ教師が挿入していた点を子供たちが動かして、登場人物の気持ちの変化を考えた。グラフは4種類作成した。


「ごんぎつね」

ごんと兵十の気持ちの変化

登場人物の気持ちの揺れ動きをグラフに表した。これらのグラフは別々のデータとして作成したため、重ね合わせることにした。

教師が4種類のグラフを見て、Google Jamboard の手書き入力で折れ線グラフを描いた。全てのグラフが重ね合わさることで、登場人物の気持ちがどう変化していくのか子供たちは考えていた。

説明文の構成を考えるために、段落ごとの内容を要約し、題名をつけた。題名はグループで話し合って決め、グループごとに作成された表に題名を記入した。

作成された表は全体で確認し、内容のまとまりに意識して文章を「はじめ・中・終わり」の3つに分けた。

算数

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算数の複合図形の面積を求める場面で使用した。まず教科書の問題をスキャンしておき、画像をスライドの背景に設定した。次に背景の複合図形の上に、1マスずつ正方形を重ねていった。この資料を子供たちに配布し、正方形を自由に操作させて、計算の仕方を考えさせた。

※この際、複数の正方形を同時に動かすためには「ctrlキー」を使うと良いことを指導した。

畑の面積は? 面積計算

2本の道によって区分けされている土地の面積を求める場面で資料を作成した。資料の作成方法は簡単で、大きな長方形の中に2本の長方形を挿入しただけである。(大きな長方形は緑、2本の長方形は黄色)

子供たちは2本の長方形を操作して、緑色に塗られた部分の面積の求め方を考えた。Google スライドでは図形を簡単に動かすことができるため、子供たちはすぐに長方形へと変形できることに築き、面積を求めることができた。

かけ算やわり算のきまりを見つけよう(表計算で自動計算)

「かけ算は、かける数(かけられる数)を2倍すると、答えも2倍になる」といった、かけ算やわり算のきまりを見つけるために表計算を活用した。

子供たちが考える部分は式と式の間にある関係なので、計算することはねらいではない。そこで、数値を打ち込むだけで答えが出てくるような計算式を子供たちに打ち込ませた。子供たちは自分で作った計算式を使っていくつかの計算式を作り、それらを使って式と式の間にある関係を考えた。

理科

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月の動きを予想しよう

半月の動きを予想する場面で、Google Jamboard にコンセプトマップ(思考ツール)を貼り付けて活用した。コンセプトマップには、動きの予想とその根拠を書き込んだ。(例えば、「東から西へ動いていく」→「満月や太陽も同じ動き方だから」など)

コンセプトマップで予想した月の動きは、Google Jamboard の2ページ目に表現した。シートには貼り付け用の半月画像を準備しておいた。子供たちはこれをコピーして自分がイメージした月の動きになるように貼り付けていった。

観察カード 実験結果の差

ポートフォリオの新たなページとして、理科の観察シートを作成した。これまでの理科のワークシートでも大切にしてきたように、

1枚のシートに予想から結果までまとめられるように記入欄を作った。

Chromebook のカメラ機能で実験の様子を撮影することで、実際の体験した様子を記録することができるようになった

社会

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地域に受け継がれてきたもの

学習計画と思考ツール

子供たちは初めに学習課題と学習の流れをポートフォリオに整理する。そうすることで授業の見通しをもつことができる。授業終盤でふり返りを書き込むことで、1枚のスライドに授業の記録をまとめることができた。

ポートフォリオの初めのページにはアイコン一覧を提示しておいた。子供たちはこれをコピーしてポートフォリオに貼り付けて学習計画を立てたり、新しいページに貼り付け思考ツールとして活用したりした。

社会科の「歴史を生かしたまちづくりポスター」の相互評価を行うために Google スプレッドシートを活用した。シートにはルーブリックを貼り付けて評価基準を確認できるようにしておいた。ルーブリックの観点に合わせて表を作成し、ドロップダウンリストでA・B・.Cのどれかを選択できるようにしておいた。机上にポスターと自分の評価シートを開いたChromebook を設置し、友達が見たらその場で評価してもらえるようにした。

地震が起きたら心配なこと

社会科の単元の導入で、フォームを活用して子ども達の意見を集約した。質問事項「地震が発生したときに自分でできること・不安なこと」を回答させた後、集めた回答をAIテキストマイニングで分析することで、クラス全体の思考を見取ることができた。

集めたキーワードを元にして、単元計画を立てた。

体育

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時間走の走行距離を計算するため、Google スプレッドシートの表計算を使用した。本校では10mごとにコーンを設置しており、これらを使って走行距離を計算できるようにしている。このシートでは、これらの計算を本人たちの計算で行うのではなく、表計算によって自動に算出できるようにしている。また、毎回の記録をグラフに可視化させることで、成長を実感できるようにした。

ふり返り

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授業ふり返り

(算数 分数のきまり)

授業の終盤では Google フォームを使ってふり返りを行った。

Google フォームでは、必ず出席番号・名前を記入する欄を設けた。ふり返りには「キーワードを使ってまとめよう」など補足の説明を明記し、視点をもたせた。

集めたふり返りは Google スプレッドシートに出力し、出席番号順に並び替えた。

Google スプレッドシートはコメント設定にして、ふり返りを速く終えた子供たちは友達のふり返りを見てコメントし合えるようにした。

学級経営

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時間割と学習内容一覧

(デジタルサイネージ用)

教室のTVモニターをデジタルサイネージとして活用した。子供たちが見通しをもって生活できるように、1日の時間割をモニターで提示した。

時間割はスライドを使用しており、突然入った行事や時間変更のお知らせもテキストボックスで追加することができた。

Chromebook を使う時間を記号「P」で示すことで子供たちは授業が始まる前に Chromebook を準備するため、学習規律を整えて授業を行うことができた。

スプレッドシートの各班の意見を匿名で多数決

①スポーツデーのスローガンに入れたいキーワードを発表で出し合う。

②どの言葉を一番大事にしたいかピラミッドチャートで優先順位を決める。(グループごと)

③全体でスローガンに入れるキーワードを決定し、各班でスローガンを考える。考えたスローガンはスライドの表に班ごと記入する。

④フォームでどの班のスローガンが良いか多数決する。

各班で考えたスローガン

スプレッドシートの各班の意見を匿名で多数決

①スポーツデーのスローガンに入れたいキーワードを発表で出し合う。

②どの言葉を一番大事にしたいかピラミッドチャートで優先順位を決める。(グループごと)

③全体でスローガンに入れるキーワードを決定し、各班でスローガンを考える。考えたスローガンはスライドの表に班ごと記入する。

④フォームでどの班のスローガンが良いか多数決する。

スローガン投票アンケートフォーム

①スポーツデーのスローガンに入れたいキーワードを発表で出し合う。

②どの言葉を一番大事にしたいかピラミッドチャートで優先順位を決める。(グループごと)

③全体でスローガンに入れるキーワードを決定し、各班でスローガンを考える。考えたスローガンはスライドの表に班ごと記入する。

④フォームでどの班のスローガンが良いか多数決する。

学級評価 前期のふり返り

学年では、各ステージ(学期)ごとのふり返りをプリントで行っている。

これまで、教師は子供たちが回答したプリントを1枚1枚チェックして実態を把握していた。(正の字で人数を数えていた)

本学級では、プリントを配布するのでは無く、全く同じ質問を教師がフォームに打ち込み、デジタルでアンケート調査を行った。

冬休みの課題 提出チェック

長期明けの宿題集めの場面でスプレッドシートを活用した。スプレッドシートには「◯」と「忘れ」を選択できるドロップダウンリストを準備しておいた。

子供たちは課題を提出する前に自分でドロップダウンリストを選択して提出状況を報告した。その後、教師の指示で課題を回収した。

これまでよりも手間取ることなく課題を集めることができた。