コンラート・ゲスナー

コンラート・ゲスナー(Conrad Gesner, 1516-1565)は、1516 年にスイスのチューリッヒに生まれる。書誌学、然科学、医学、神学などのあらゆる知識と、ラテン語、ギリシャ語、フランス語などの外国語に通じ、百科全書家、大博物学者と呼ばれ、今日にその名を残している。博学多才で人間性に満ち溢れた彼の生涯は、博物学者、南方熊楠に深く感銘を与え、「我欲しくは日本のゲスネルにならん」と言わしめた。ゲスナーには『動物誌』など、後世に影響を及ぼした著作が数多くあるが、中でも『万有文庫』は、世界で初めて、あらゆる時代(彼が生きた16 世紀までの)著述家のアルファベット順索引と学問領域の体系的な叙述を備えた書誌として異彩を放っている。『植物誌』などの著作を手掛けつつ、惜しくも志半ばにしてペストに倒れ、49 才でその生涯をとじた。

※スイスではKonrad Gessner と表記されますが、本アワードにおいては一般的な英語表記としています。

ゲスナー賞文庫

ゲスナー賞の応募作品は、選考終了後、明治大学図書館に寄贈されます。同図書館は、ゲスナー賞創設の趣旨やコレクションの内容を尊重し、これらの作品を中央図書館1 階の開架コーナーに「ゲスナー賞文庫」として設置しています。また、この文庫が広く多くの人々に利用されるよう、一般公開文庫として位置づけ、すべての閲覧希望者に公開しています。

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