2025年10月23日、図書館総合展で開催された「ゲーミング図書館アワード2025授賞式」において、ゲーミング図書館アワード2025の各賞受賞者が発表されました。
「焼津市立大井川図書館」
焼津市立大井川図書館は、2024年度よりボードゲームを導入し、86個のボードゲームを所蔵し貸出もしている。2024年10月からと期間はまだ浅いながらも、ゲームのイベントも多く開催され、図書館サービス全体でゲームが活用されているため、他の参考になる図書館であり、大賞とするにふさわしい図書館である。
「埼玉県立越谷総合技術高校図書館」
埼玉県立越谷総合技術高校図書館では、4年間にわたり定期的に館内にてゲーム会を行っている。また図書館の予算でゲームを購入しており、図書館としてゲームが導入されている。学校図書館としてボードゲームを通じて学校教育への支援も行っており、図書館広報紙などで活動を内外にも知らせており、学校図書館の活性化事例として重要であり、優秀賞とするにふさわしい図書館である。
「日本点字図書館」
日本点字図書館では、40年にわたり主に視覚障害を持った方々が、晴眼者と一緒にゲームを楽しむことができるゲーム会を定期的に開催している。また視覚障害者向けのトランプなどを開発し販売しており、誰でもゲームを楽しむ社会を作るために先導的役割をになっている。誰でもゲームを楽しむためのバリアフリーは、ゲーム界においても、図書館界においても重要な課題であり、その長期的活動は優秀賞にふさわしいと評する。
「城西大学水田記念図書館」
城西大学水田記念図書館では、コロナを機に、図書館を舞台にしたデジタルゲーム「TOSHOKAN QUEST」を開発し、図書館のガイダンスや利用教育に役立てている。ゲームは定期的にアップデートされており、オープンキャンパスなどの来場者にもプレイされていて、図書館におけるゲームの活用の重要な事例となっている。他大学、図書館でも同様の活動が広がっており、先駆けとして優秀賞とするにふさわしい図書館である。
「福岡県立図書館」
福岡県立図書館では、県内市区町村立図書館への支援として、ゲームの相互貸借を行なっている。ゲームを導入してみたいが、予算規模の小さな図書館では、まず試してみてゲームへの理解を深めることが、ゲーミング図書館の第一歩となるため、福岡県立図書館の活動は、福岡県全体でゲームを図書館に導入するきっかけ作りとして重要な活動である。また近隣県にも活動が広がっており、審査員特別賞にふさわしい図書館である。
2024年11月7日、図書館総合展フォーラムとして開催された「ゲームと教育+ゲーミング図書館アワード2024」において、ゲーミング図書館アワード2024の各賞受賞者が発表されました。
「砺波市立砺波図書館」
選評:砺波市立砺波図書館はボードゲームの所蔵数は日本有数であり、市内の非営利団体への団体貸出をおこなっている。また借りることができるゲームのリストが公開されており、ブログでの情報発信なども活発で、大賞にふさわしい図書館である。
「大阪府立中央図書館」
選評:大阪府立中央図書館は、国内図書館のうち先駆けて館内でのボードゲーム企画を実施している。また広報活動も活発である。府内のゲームメーカーや団体と協力し府内図書館のモデルとなる活動は、優秀賞(ボードゲーム)にふさわしい図書館である。
「御坊市立図書館」
選評:御坊市立図書館は2019年からボードゲームの収集と活用ならびに、団体貸出もおこなわれている。ゲームイベント開催が活発であり、年齢に応じたゲーム企画の開催や、高等学校との連携など幅広い活動がおこなわれており、優秀賞(ボードゲーム)にふさわしい図書館である。
「聖学院大学図書館 」
選評:聖学院大学図書館では2016年よりボードゲームの活用が始まり、ボードゲーム企画、TRPGの企画を積極的におこなっている。図書館情報学の授業でのボードゲーム活用も活発であり、審査員特別賞にふさわしい図書館である。
2023年10月26日に開催された図書館総合展フォーラム「図書館にゲームを普及する作戦会議」(パシフィコ横浜)において発表されました。本アワードの詳細はこちらをご覧ください。
また、審査概要については「第1回アワード審査概要」(PDF)をごらんください。
「江戸川区立西葛西、東葛西、東部図書館」
選評:図書館の基本的な機能、収集、保存、利用にゲームがきちんと組み込まれ、図書館情報資源として「ゲーム」が位置づけられている点が他館の模範となります。今後も幅広くさまざまなゲームが取り入れられることを期待します。
「京都府立丹後緑風高等学校久美浜学舎 くみこう図書館」
選評:主体的、対話的な学びの一つとしてボードゲームを学校図書館に先がけて導入し、府内他学校図書館に広がるきっかけとなっている点が素晴らしいです。今後もゲームと生徒たちが出会う場として広がっていくことを期待します。
「稲城市立図書館」
選評:図書館のPRにゲームを積極的に取り入れ新しい利用者層に呼びかけられているのではないでしょうか。今後はさらにゲームが館内サービスに取り入れられることを期待します。
「和光市図書館下新倉分館」
選評:ボードゲームを図書館情報資源として位置付け、地域の図書館として生涯学習や多様な体験を提供している点が素晴らしいです。今後もゲームの収集提供が広がっていくことを期待します。
ゲーミング図書館アワードは、ゲームの提供や利用およびコレクション形成・展示などについて優れた実績のある図書館やアーカイブ機関を顕彰することを目的に、2023年からスタートした賞です。
図書館でのゲームの導入は、地域のコミュニティ形成、ゲームや遊びの価値の再評価、YAを中心とする図書館への入り口、経済的不平等の是正、さらには教育利用などの観点でユーザの高いニーズを反映しつつ海外で急速に発展を見せており、国内でも徐々に展開が進んでいます。
本賞は、さらにこのような動向を国内において後押しするものとして設置されました。
ゲーミング図書館アワード実行委員会は、図書館総合展で過年度より図書館でのゲーム利用促進を進めてきた図書館とゲーム部ならびにゲームのアーカイブ形成を目的とする図書館員・研究者が参加し組織化した、審査・顕彰のための実行委員会です。
日向良和(都留文科大学)、福田一史(大阪工科専門職大学)、高倉暁大(日本図書館協会認定司書)
以下のゲーミング図書館アワードのアイコンはご自由に利用いただけます。ただし画像の改変は禁止します(ファイル形式やファイルサイズの変更、背景の変更はこれを認めます)。
受賞館の広報やアワードの認知向上などにお役立てください。ロゴ作成はボードゲームクリエイターのウニゲームス(@unigames_info)さまです。
フルカラー(.pngファイル)
モノクロ(.pngファイル)
フルカラー(.jpgファイル)
モノクロ(.jpgファイル)