精緻な葉脈に力強い生命力を感じ、何枚もの葉の葉脈だけをつなぎ合わせる。
刻々と寒さが近づいてきた時期、底知れない悲しみを持った人の隣にいた。一緒に黄金色の葉を踏んで歩いた。まだ枝にある葉はきらきらして隙間に光が差して綺麗だった。深い色の土に落ちた葉が、長い長い時間をかけてこの太くゆるぎない木の栄養になって、次の季節へ育っていくことを知っておかなければいけないと思った。私はその悲しみに何もできず、だけどこのことをきっと伝えたくて、葉脈が飄々と、風に吹かれるところを想像する。
works