IoT

私たちはIoT(Internet of Things)の研究にも取り組んでいます.

○ BLEを用いた位置依存アプリの開発:BLE(Bluetooth Low Energy)は,消費電力が極めて小さい,近距離無線通信規格の一つです.本研究室では卒業研究の一環として,2018年度までに,BLEを用いたユーザの位置推定アプリを作りました(研究室公開でデモがあります).

このアプリの仕組みは次のようなものです:1)ビーコン用のデバイス(具体的にはラズベリーパイ3)をあらかじめいくつかの拠点に設置しておきます.2)各ユーザは最寄りのビーコンにコネクトしてクーポンなどを取得します(普通のスマホでOK).コネクトされたビーコンにはユーザの識別子と時刻が記録されます.3)友達の現在位置を知りたいユーザは,最寄りのビーコンに問い合わせを行います.問い合わせを受けたビーコンは他のビーコンと連携して友達の現在位置の分布を推定し,その結果を問い合わせ者に返します.いまのところ位置推定には単純なマルコフモデルが使われていますが,将来的には,ベイズ推論なども組み込む予定です.

2019年には,SNSとの連携や,人混みの中で対象となるユーザを発見する方法などについて検討して行きます(東京オリンピックの会場でどうやって初対面のホストファミリーを見つければ良いでしょうか).スマホアプリは現在はAndroid上で動かしていますが,これをiOSにスイッチすることも課題の一つです.

○ 音環境の分類:スマホなどの端末がマイクから拾っている「音」を自動的に認識・識別することで,そのユーザがいまどのような音環境に置かれているのかを把握し,ユーザ間の円滑なコミュニケーションに繋げていこうというテーマです.2018年には,キーボードのタッチ音やマウスのクリック音が発生したことを精度よく識別できることが確認されました(これにより,「キーボードタッチを始めた→調べたことや考えたことをメモにまとめている」のような,これまでに得ることが難しかったユーザの行動把握が可能になります).

2019年には,もう少し踏み込んで,研究を深めていきたいと考えています.例えば,「マイクから取得される排気音の違いによる車種や排気量の違い」とか,「バックグラウンドノイズの違いによる飲食店の業種の識別(居酒屋なのかハンバーガーショップなのか)」とかです.